最近、仕事などを通して思う事がある。新しい話題ではなく以前から言われている事であるが、カムや歯車機構を駆使した機械仕掛けが、新しい制御技術などにより電気仕掛けに置き換えられていってしまう事である。このような事例は拾い上げればきりがない。

・機械式腕時計→クォーツ式腕時計

・オーケストラが演奏する音楽→シンセサイザーなどの電子音

・車の燃料噴射機構であったキャブレター→EFI

そして、置き換えられた電気仕掛けには、様々なメリットが付加される。

 ・製作コストが下がる。

・パラメータ変更が容易にできる。(機械式カムの動作を変更するのは大変)

・個体差が無くなり、単純な装置(トラブル減少、品質安定など)になる。

等々である。

しかし、失われてしまうものもある。

 ・機械式独特の動き(機械式時計の秒針の動きなど)

 ・人間が感知できないものの欠落(オーケストラの臨場感と言われるもの?)

 ・機械の芸術としての価値

極微小時間での動作の再現性など、一部の特殊分野では電気仕掛けでは要求が満足されず機械仕掛けでないといけないものもある。しかし、これらのものでも時代と技術の進歩によって徐々に電気仕掛けに置き換えがなされていき淘汰される。

はるか彼方の世の中では、機械仕掛けのからくりはどうなっているのだろうか?機械屋の仕事はさみしいものになっているのだろうか?

みなさんはどの様にお考えでしょうか?