皆様、いつもお世話になっております。
いつもは、技術的な内容の原稿を書くように心掛けているのですが、今回は仕事が立て込んでいたため、準備が不十分でした。
このため、私的なことについての内容を書かせていただきます。
さて、いきなりですが私は広島カープのファンです。(他のチームのファンの方、申し訳ありません。)
私は、生まれも育ちも広島で、中学生の時にセリーグ初優勝を経験しました。周りは同然のようにカープファンだらけ。何の疑いもなくカープの応援をし続けてきました。
しかし、名古屋に出てきてん十年、応援もナゴヤドームで肩身の狭い状態で行うのが定番でした。
ところが、最近のカープ女子などのブームで状況は一転。ナゴヤドームでも普通に応援できます。(どころか、カープの応援の方が多いのでは?と思えるほどです。)
なぜ、このようなことになったのでしょうか?
今回はこの辺を主眼に置いて原稿を書いてみたいと思います。
私は、先日あるツアーに参加してきました。
ツアーの名称は「常車魂・レッドライディング」。これはカープの今年のスローガン「常勝魂・レッドライジング」にひっかけた名称になっています。ツアー主催者は広島カープ球団。東京から新幹線を団体専用列車として借り切り、ファンを載せて広島のマツダズームズームスタジアム広島へ向かう応援ツアーです。ニュースにもなっていたので、知っておられる方もいるかと思います。ツアーの内容は、新幹線の片道運賃とビジターパフォーマンスシートのチケットおよびお土産(赤いドアラの耳と赤いビニール傘、そして赤いハンドタオル)がついており、1人5千円でした。(後で知ったのですが、倍率は10倍だったようです。)
新幹線の中も、赤一色。車掌は元カープの高橋(健)さん。また、列車内をマスコットのスラィリーが動き回っていたり、到着アナウンスが選手や監督の録音された物になるなど、カープファンにとっては至れり尽くせりのツアーでした。
また、球場に行ってみると、開放的で明るく、座席ピッチも広いので移動しやすく、とても良い球場でした。立ち見席もあり、コンコースが広く、球場を自由に一周できるため、席が満員なだけでなく、コンコースにも人があふれていました。また、球場の中が新幹線から見えるように大きく開いており、これは帰りに気が付いたのですが、そばには新幹線から現在の得点がわかるボードも設置されていました。(この気遣いのおかげで、飛び入りで来る外国人の人数も相当増えているようです。)
ツアーだけを見ると当然、球団は赤字です。しかし、設定日が土曜日のデーゲーム。どう考えても広島で一泊、観光をして帰る人の方が多そうです。
つまり、カープ単体では赤字でも、広島全体として考えると黒字になるかもしれない企画です。
またグッズ等も他球団と違い、種類が豊富なお上に限定商品が頻繁に出るなどファンを引きつける方策をいろいろとうってきます。
これは、広島カープという球団が、ファンは何を求めているのかを真剣に考えてきた結果だと思います。(親会社がない球団なので、真剣に考えざるを得ないという事情もありますが・・・。)
お客様のことをよく考え、何を求められているかを的確に察知し、それを確実にお客様へ与えるということを行う。この姿勢が現在のカープファンの増加を導いたといえると思います。(カープ女子も数年前からキャンペーを行っていたようです。それがやっと花開いた格好です。)
最近は、技術者に対する要求も多様化しており、技術力だけでは見放される可能性も出てきています。このため技術者であっても、このお客様に対する姿勢は見習っていかなければいけないなと思う、今日この頃です。