現在勤務している品質保証部門の主要な業務の一つに、各事業部から報告される製品事故情報の取りまとめがある。私はその業務に携わっていないが、担当者より話を聞くと、設計起因の事故が多く、さらに調べると技術伝承がうまく成されていないようである。
製品事故は、顧客への迷惑や信用失墜、また対策費用や賠償を生じさせるため、何としても防ぐ必要がある一方、技術者を成長させる機会でもある。
入社して5年目に大きな製品事故が発生し、対応策の提案や実証実験等で苦労した。当時は「俺が直接失敗したわけでないのに、何故なんだ!」と怒り心頭で、肉体及び精神的にも参ったが、後年振り返ると、この体験により、技術者としての覚悟を体得できたように思う。
この経験から、①製品事故の恐ろしさ、②万が一製品事故が発生しても、冷静に対処する心構え、③不安要素の勘所、を学ぶことが出来た。あわせて製品の信頼性が向上し、現在に至るまで大きな事故は発生していない。
一方、製品事故から年数が経つと、担当者の世代交代が進行することで技術伝承が弱まり、同じ失敗を繰り返す可能性が高くなる。設計審査会等のルール作りも必要であるが、若手技術者とのコミュニケーションを積極的に行うことが製品事故を経験したベテラン技術者(技術士)の責務と思う。実際には中々難しいが、意識して心掛けたい。
製品事故は、顧客への迷惑や信用失墜、また対策費用や賠償を生じさせるため、何としても防ぐ必要がある一方、技術者を成長させる機会でもある。
入社して5年目に大きな製品事故が発生し、対応策の提案や実証実験等で苦労した。当時は「俺が直接失敗したわけでないのに、何故なんだ!」と怒り心頭で、肉体及び精神的にも参ったが、後年振り返ると、この体験により、技術者としての覚悟を体得できたように思う。
この経験から、①製品事故の恐ろしさ、②万が一製品事故が発生しても、冷静に対処する心構え、③不安要素の勘所、を学ぶことが出来た。あわせて製品の信頼性が向上し、現在に至るまで大きな事故は発生していない。
一方、製品事故から年数が経つと、担当者の世代交代が進行することで技術伝承が弱まり、同じ失敗を繰り返す可能性が高くなる。設計審査会等のルール作りも必要であるが、若手技術者とのコミュニケーションを積極的に行うことが製品事故を経験したベテラン技術者(技術士)の責務と思う。実際には中々難しいが、意識して心掛けたい。