こんにちは、関東支部のhideと言います。私事で恐縮ですが、先日、3年間の格闘の末、技術士の総合技術監理部門に合格することが出来ました。ふつうは、合格するとかっこいいことを書きたいと思うものですが、悲しいことに私には、そんなエピソードは無く、業務に追われながらあわただしく受験し、満足できない結果に落ち込みながら、ぎりぎりのところでようやく合格に至ったと言うのが正直なところです。そんな私の合格体験記をアップしてみようと思います。少し長いですが、最後まで読んでくれるとうれしいです。
私が総監を受験しようと思ったきっかけは、若いときのプロジェクトの失敗でした。明らかにマネジメントが不足した状態で、毎晩深夜まで作業をさせられた挙句、プロジェクト失敗の責任の一端を担わされたのです。当時は、非常にくやしい思いをしました。同時に、管理職に昇進した時には必ず、マネジメントスキルを身に着けてこのような思いを部下にさせまいと誓ったのです。
そんなわけで、技術士の機械部門を取得してから、2年後、管理職に昇進したのをきっかけに総監の勉強を開始しました。総監の試験は、マークシートを使った択一式問題と記述式問題の2点で構成されています。択一式問題で総監に必要な5つの管理に関する知識を有しているのかどうかを確認し、記述式問題で課題解決能力を有しているかどうかを確認します。試験で合格点を取るためには、まずは、知識を得なければ話になりません。そのためのバイブルとして「青本」というのがあります。総監の勉強は、青本を読むところから始めるのが一般的です。しかし、これがつらいのです。たぶん、トータルで3回程度、青本を読んだと思いますが、内容が、頭の中に入ってきません。しかも、読んでいるうちに、眠気が、睡眠薬のように襲ってきます。就寝前に青本を読み始めて朝、青本が顔の上に覆いかぶさっているのに気が付いて起きたことが何度もあります。こんな状態で勉強を続けても成果が出ないと思い、仕方がないので、択一式問題を解くところから始めることにしました。(実は、それが失敗の始まりだったのですが・・・。)択一式問題の過去問を解くと、何となく自分が総監の内容を理解した気分になってきました。それに加えて、記述式問題の過去問を3パターン位、書いたことで自分はもう、大丈夫と思ってしまったのです。そんな状態で臨んだ1年目の試験は、散々なものになりました。
試験当日、まずは択一式問題に取り掛かりました。しかし、択一式問題の過去問を解いていた時に簡単だと感じていたはずの問題が全く解けません。簡単な試験問題であれば、「不適切なものは何か?」と問われますが、総監の場合は、「不適切なものの数を答えよ?」と問われます。要は、内容をいいかげんに覚えていたのでは歯が立たないのです。確実に解けると思って挑んだ計算問題も、今までに出題されなかったパターンの問題が出てきて歯が立ちません。結局、午前中は惨敗となりました。気を取り直して、午後の試験に臨んだのですが、とりあえず問題を読んで、骨子も書かずに書き始めると、どうも勝手が違います。機械部門の試験の時は、最大で3枚の論文(経験論文の時は6枚でしたが・・。)しか書いたことが無く、5枚もの論文を書くペースがつかめないのです。しかも、家で練習した時には、パソコンで書いていたので、間違いをすぐに修正できたのですが、本番ではそうはいきません。結局、5枚中4枚しか書けずに記述式試験を終わりました。Net.PE.JPの論文添削の際に、「要求される枚数を必ず満たすこと。」と注意をしていた私ですが、そんな事もできない自分に愕然としました。受験生から「おまえに言われたくない。」と指摘されてもおかしくないシチュエーションです。この経験があってからは、他人に指摘をするときには、ただ単純に要求される枚数を満たせと言うのではなく、どのようにすれば枚数をかせげるのか念頭において話をするようになりました。ちなみに、この年の評価はB(択一は21/40)で終わりました。(後編に続く)