機械設計を主な業務としている技術士です。
機械設計は毎日同じことの繰り返しではなく、次々に違った機械・装置を設計します。
それが面白みでもありますが、「よりよいものを設計する」という生みの苦しさもあるといえます・・・
そのためには、“いかに設計力を高めるか!“が重要になります。
 
設計者の設計力の差によって、図面で検討したものの完成度には違いが生じます。
機械設計をする過程では、いくつもの選択肢があり、その都度最適なものを取捨選択して採用していきます。
機能、コスト、サイズ、重量、スペース、剛性、加工性、組立性、分解性、リサイクル性、安全性など・・・さまざまな視点から検討を重ねます。
決まった答えはないため、どれだけの選択肢を持って最適なものにするかが決め手になります。
 
この設計力は、実績があるものをそのまま流用したり、既存のものを一部改良するだけでは身に付きません。
実際に自分で考え、図面を描き、できたものを確かめて、学ぶことで高まります。
設計時に考えていたものと、実際にできたものとを比較することによって、改めて気づくことがあります。
そのため、失敗してはじめてわかることもあります。
このような地道な毎日の積み重ねが非常に重要で、設計者にとっては新しい発見の連続です。
設計者自身がさまざまな経験を重ねて得た見識やノウハウがもとになります。
 
また設計力を高めるためには、先輩技術者の知識や経験、過去の失敗例、実績があるもの、一般に公開されている特許なども役立ちます。
自分自身の基礎的な知識や、一見関係ないようなさまざまな経験もとても大切です。
最終的には、自分が設計してできた製品がどこかで誰かの役に立っているということこそ、ものづくりの源流である機械設計者の“やりがい”につながります。
 
「自分の設計したものが世の中の役に立つ。」これこそ技術者冥利に尽きます。
そのためにも、常によりよいものを創造できるように、設計力を高めていきたいものです。(Marchin
 
PS:画像は7月中旬に北海道に行った時のものです。
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