こんにちは。kouji103です。
私は騒音や振動対策部品の設計開発に携わっています。このブログを読まれる皆様は機械系のエンジニアの方々が多いかと思いますが、ご自身の業務におかれましても、おそらく騒音、振動問題に一度は悩まされたご経験があるのではないでしょうか?
この理由の一つには、騒音や振動(NV ::Noise, Vibration)は、製品・技術のパフォーマンスを向上させるうえで、トレードオフとなることが多いことにあります。
ちょっと大げさですが、NV対策技術はこのようなトレードオフを解消し、エンジニア達が汗を流して生み出した様々なブレークスルーを損なうことなく世に送り出す技術と私は考えています。
 
これまで10年以上になりますが、最近は自動車、家電、住宅など、色々な分野で静音化が進み、マスキングノイズ(周囲の騒音を覆い隠すような大きな音)が無くなったために、非常に小さな音が騒音問題になってしまうケースが多くなっています。そのようなケースでは、単に騒音レベルを下げるだけでなく、不快な周波数成分を気にならない周波数帯域へずらすような対策を講じたりします。
その他、逆にNVを利用した技術も生まれています。振動を電気に変える発電床や、高周波音を利用して若者のタムロを抑制する「モスキート音」を利用したスピーカーなどもここ数年で話題になった技術かと思います。
 
私は技術士試験の面接で、これからは「騒音」ではなく「創音」・・・と発言したのを憶えています。
変技術革新が進む中で、音も時代と共に変化していくといえるのかもしれません。
 
忙しい毎日ではありますが、みなさんも身近な音に耳を傾けてみてはいかがでしょうか?
時代の変化にドキッとさせられるかもしれませんよ。