僕が技術士試験を受験した56年前ごろは、環境問題、CO2排出量削減、地球温暖化問題、京都議定書が、産業界の花形キーワードだった。産業・工業系の新聞や雑誌にもそんなキーワードが溢れていた。とりあえず技術士試験の論文の末尾に「~すれば、二酸化炭素の排出量が減り~と考える。以上」と書けば、格好がついた。

そんな論文を書きながら本音では、環境はコストが掛る。競争力が低下する(例外も多々あるが)。もっと排出量の多い他国が甘い事をやっているのに、なぜ日本だけがという不満をずっと抱いていた。

 

そして東日本大震災が発生し、原子力発電所がほとんど稼働しなくなった。今では大量の天然ガスを燃やして電気を作っている。昨年末には日本は京都議定書の第2約束期間の不参加を決定・表明した。

 

今、新聞を読んでもCO2排出量削減やら、地球温暖化の文字があまり目に入らない。

メタンハイドレートの調査やら採掘方法の記事は乗っていても、メタンをどうするとか、それでCO2の排出量がどうなるかなど載っていない。

産業界がそんな流れなのだから、論文のシメが「二酸化炭素の排出量が減り~~」だと地味になってしまうのだろう。

 

別にそれを批判したりグチを言ってるつもりは無い。むしろ、先に書いたように、第2約束期間不参加などは大賛成な私である。

 

震災や円高や不景気に見舞われて、環境などという余裕が無くなっているのだろう。現状に比べると震災前とかは余裕があったのだろう。環境とかの綺麗事を言えるのは余裕があったから。

誰しも百年後の地球のことよりも今月の給料や今期のボーナスの方が重要だ。下品な言い方をさせて貰うと「環境意識など満腹時のゲップのようなモノだ」。

 

業務が超多忙で鬱寸前ネガティブモードで投稿した。受験思想の参考にはしないで頂きたい。

 

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