今年3月に技術士試験に合格しました新人です。どうぞ宜しくお願いします。
私は今年の2月から中国上海に赴任してきました。ようやく半年が過ぎ、初めての単身赴任も何とか板がついてきたところです。
折角中国にいるのですから中国の今をお伝えすることが、皆様にも興味を持ってもらえるのではと思い書かせて頂きたいと思っています。
残念ながら中国ではネット制限がかかっていて皆様のプログを読むことができませんでした。たぶんVPN(Virtual Private Network)を構築すれば見ることができると思うのですが、その辺りの技術に詳しい方がいらっしゃいましたらご教示頂けますとありがたく思います。
技術に関する話とは少し離れますが、今回はブランドについて書いてみます。ブランド力とは企業がもっている一つの資産で、企業はブランド力を作りあげるために長い年月とコストを投資することになります。
消費者は○○(会社の名前)製の製品ならば、品質も安定しているだろうと考えます。ブランド力はその会社の持つ価値として具体的な金額で評価されることもあります。
例えば、コカコーラは360億ドル、マルボロは330億ドルのブランド価値があると評価されているそうです。
つい先日、こちらの英字新聞であるChina Dailyに、中国人の好きなブランドについての記事がありました。中国人が好きなブランドトップ10はすべて外国ブランドに占められています。
その中で日本企業は、4位にソニー、7位にパナソニック、9位にキャノンと奮闘していますが、全体的には他のアジア地域と比べると日本よりアップルやシャネルなど欧米ブランドの方が好きなお国柄ということになりそうです。
2週間ほど前ですが、上海のテレビ塔近くにあるアップルストアに行きましたが、入場制限をしていてお店に入るのに30分くらい並びました。
一方、前回の調査ではトップ20に入っていた中国の会社は軒並みランクを大きく落としています。20位以内に入っているのは、とある製薬会社(漢方)が11位、食品会社が14位、電気メーカのハイアール社が15位の3社だけです。
この理由としては、中国人も富裕層(億万長者が2千万人を超したという記事も以前載っていました)が増えて生活に余裕ができたことと、中国ブランドに対しての不信感も大きいようです。
電気製品でいえば、中国ブランドは外国製をコピーしているだけでアイデアや想像性が無く、デザインや技術にもオリジナリティーを感じないといった感想が掲載されていました。またなぜ外国製のファッションを選ぶ女性の声からは、中国アパレルは品質やサービスが劣っており、顧客の要求を取り入れていないという厳しいコメントもありました。
アップルやネッスル、P&Gなどのような欧米企業は明確な戦略で、中国国内のブランド力構築に力を入れているようです。日本の企業は、どちらかというと自分たちの技術力や品質で勝負しがちですが、もう少し企業イメージ力を前面に押し出してもいいいのせはないでしょうか。
にせもの天国といわれている中国も、経済力の発展とともに中国人消費者の目は少しずつ変わってきている潮の変わりめではないかと思います。日本企業もこのような変化をチャンスととらえてブランド力にもっと注力して、中国でのビジネス、もの作りを何とか成功していってもらいたいものです。
次回は、台湾企業の中国進出について話をしようと思っていますが、何か皆様が興味あるようなテーマがあれば、コメントを頂けるとありがたく思います。
 
最も認知されているブランド(出典元:Campaign Asia-Pacific and Nielsen
ランク  中国国内       アジア全域
1    アップル        ソニー
2    ネッスル        サムソン
3    シャネル        パナソニック
4    ソニー         LG
5    サムソン        キャノン
6    ユニープレシデント  アップル
7    パナソニック      ヒューレットパッカード
8    ナイキ         グーグル
9    キャノン        ネッスル
10   スターバックス     ナイキ