シリコン系太陽電池は理論的な変換効率の上限が約30%である一方、
量子ドット太陽電池は変換効率を75%まで高められるとして期待されている。
 
太陽電池は価電子帯の電子が伝導帯に移ることで、電子を電気として取り出す。
 
電子が移るには「バンドギャップ」というエネルギー差を乗り越える必要があり、
そのためのエネルギーを太陽光から取り込む。
 
このバンドギャップが大きいほど得られる電力も大きくなるが、バンドギャップが
大きすぎると取り逃す光エネルギー増え、小さすぎると熱エネルギー損失が
増える・・・・
 
そこで、量子ドット太陽電池では、バンドギャップの間に中間バンドという中継点
を設けることで、あらゆる光エネルギーを効率的に利用できる。
 
この中間バンドを形成するのが、一辺が10ナノメートルの箱型半導体粒子である
量子ドットとなる。
 
日本発の独自技術として今後が期待できるとともに、技術を簡単に盗まれ
ないようにすることも大切かも。
 
最近元気がない日本の電気業界の巻き返しを期待したいところ!
(日経ビジネス 4/16より)