貧乏3
貧乏1を読む
貧乏2を読む
ムキっ!小学生だって暇じゃないんだ。宿題、塾、最新トレンド、親の機嫌とり、いろいろ忙しいんだ。よし!
繭のベットの上に馬乗りになった。
「おぃ!早くしないと、オタケビ山のお宝、だれかにうばわれちゃうぞ。うちら夫婦が、協力しなくて、どーすんだよ!おぃっ。」
「・・・」
返事がないよ。このまま寝たふり、する気かっ。どうせ、するなら、イビキの1つでも、かけば、いいのに。
布団から出た耳を指で、なぞった。
少しばかり、ぴくっと動いた。
こんなくらいじゃ駄目だ。
こんどは、耳元に息を吹きかけた。
「くすっ」
なんだよ、繭。小学生の吐息に反応するなよ。
よし、これで、どうだ。
布団の上から脇腹をくすぐったよ
もぞもぞしたぞ。
もう一息。
「ぷはぁ!やめろよ!」
繭は、馬乗りになっていたボクを落とした。
「くすぐってやるぅ~」
「や、やめて、繭!ボク苦手なんだよ」。
足をばたばたしたよ。
繭のねまきに、蹴りいれた。
「あっ」
仰向けで、両手両足をおさえられたよ。
繭の意地悪な顔がどアップで迫るよ。こんどが繭が、馬乗りだ。
「ねぇ、繭」
「なんだよ?敬」
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ムキっ!小学生だって暇じゃないんだ。宿題、塾、最新トレンド、親の機嫌とり、いろいろ忙しいんだ。よし!
繭のベットの上に馬乗りになった。
「おぃ!早くしないと、オタケビ山のお宝、だれかにうばわれちゃうぞ。うちら夫婦が、協力しなくて、どーすんだよ!おぃっ。」
「・・・」
返事がないよ。このまま寝たふり、する気かっ。どうせ、するなら、イビキの1つでも、かけば、いいのに。
布団から出た耳を指で、なぞった。
少しばかり、ぴくっと動いた。
こんなくらいじゃ駄目だ。
こんどは、耳元に息を吹きかけた。
「くすっ」
なんだよ、繭。小学生の吐息に反応するなよ。
よし、これで、どうだ。
布団の上から脇腹をくすぐったよ
もぞもぞしたぞ。
もう一息。
「ぷはぁ!やめろよ!」
繭は、馬乗りになっていたボクを落とした。
「くすぐってやるぅ~」
「や、やめて、繭!ボク苦手なんだよ」。
足をばたばたしたよ。
繭のねまきに、蹴りいれた。
「あっ」
仰向けで、両手両足をおさえられたよ。
繭の意地悪な顔がどアップで迫るよ。こんどが繭が、馬乗りだ。
「ねぇ、繭」
「なんだよ?敬」
貧乏2
貧乏1を読む
まさかリアルな家が街一つ離れた程度の近くだったのだから驚きだ。走れば10分もかからない。
ぜいぜい息をきらせながら、繭の家前の狭い坂道をかけあがった。辺りを見渡せる高台に繭の家はある。カムカム・オンラインでボクラらが挑んでいるオタケビ山も、こんな坂が延々と続くんだろうな。
息をぜぃぜぃ切らしながら、一軒家のベルを鳴らした。
「おばちゃん!繭いる?遊びにきた」
「今日は、ふたりで、どんな相談?仲いいわねぇ。あなたたち。」
繭のおかあさんまで、ボクらの関係を勘違いしてるよ!
「おばさん!ボクと繭は、そんな関係じゃないんだよ。いいかげんからかうのやめてよっ!」
「ごめんなさい。だってふたり本当に仲いいんだから、そう言いたくなるのも、しょうがないじゃない。」
「ぼくと繭は8歳も歳離れてるんだよ。恋愛対象外だよ。分かる!?」
「きみみたいに可愛いい坊やだったら、おばさんだってたべちゃいたいよ。うふっ」
「・・・」。
もうどうでもいい。繭のお母さんは、ほっておこう。
今日は学校・バイトが休みだと聞いてたので、早速今後の冒険=結婚生活の作戦会議を繭と、みっちりしよう。2階に駆け上がりノックもしないで部屋に入りこんだ。無造作にモノが散乱してる。ボクだったら、耐えられないよ。
「おぃ!繭もう3時だよ。いつまでベットでうずくまってるんだよ」
「ウルさいなあ~!ほっといてよお。まだねむいんだよ。大学生は夜忙しいだよ。小学生には判るまい」
まさかリアルな家が街一つ離れた程度の近くだったのだから驚きだ。走れば10分もかからない。
ぜいぜい息をきらせながら、繭の家前の狭い坂道をかけあがった。辺りを見渡せる高台に繭の家はある。カムカム・オンラインでボクラらが挑んでいるオタケビ山も、こんな坂が延々と続くんだろうな。
息をぜぃぜぃ切らしながら、一軒家のベルを鳴らした。
「おばちゃん!繭いる?遊びにきた」
「今日は、ふたりで、どんな相談?仲いいわねぇ。あなたたち。」
繭のおかあさんまで、ボクらの関係を勘違いしてるよ!
「おばさん!ボクと繭は、そんな関係じゃないんだよ。いいかげんからかうのやめてよっ!」
「ごめんなさい。だってふたり本当に仲いいんだから、そう言いたくなるのも、しょうがないじゃない。」
「ぼくと繭は8歳も歳離れてるんだよ。恋愛対象外だよ。分かる!?」
「きみみたいに可愛いい坊やだったら、おばさんだってたべちゃいたいよ。うふっ」
「・・・」。
もうどうでもいい。繭のお母さんは、ほっておこう。
今日は学校・バイトが休みだと聞いてたので、早速今後の冒険=結婚生活の作戦会議を繭と、みっちりしよう。2階に駆け上がりノックもしないで部屋に入りこんだ。無造作にモノが散乱してる。ボクだったら、耐えられないよ。
「おぃ!繭もう3時だよ。いつまでベットでうずくまってるんだよ」
「ウルさいなあ~!ほっといてよお。まだねむいんだよ。大学生は夜忙しいだよ。小学生には判るまい」
貧乏1
いつも、繭の家へは走って向かった。
なぜって、二人の夫婦生活について一刻も早く彼女と話し合いたかったから。
勘違いしないでほしい。
ボク米倉啓介は、繭と、付き合っている訳でも、結婚している訳でもない。ただの仲間だ。
まだ小学校4年生だから、専門学校生の繭とは結婚できないよ。
まがり間違って、つきあっていると仮定しよう。
繭は、半ズボン姿のウブな男の子好きな、「ショタコン」と言うことになる。
ボクが仲間=パーティとして冒険をしている時の繭の行動から推察するに、彼女はいたってノーマルだと思う。
独りでいるより二人で冒険したほうが、経験値もあがりやすい。たまたまスタート地点の「旅支度の街」の教会で、一緒だったからパーティを組んだまでだ。神父様の長い「旅支度の話」にシビレを切らし途中で教会を一緒に出た。ただ「気があった」だけだ。
ボクは、回復系魔法を得意とする癒し系キャラを選択し、繭は女の子だけど、剣を操る攻撃型キャラを選んでいた。
繭が戦い、ボクが回復魔法を使えば、都合がいい。
都合がいいから、一緒に旅にでた。それだけだ。
最初は、ただの仲間だったけど、結婚をすることにした。結婚すると王国から補助金がでるから。子供ができると一人につき100ルギーの補助金が出るしね。すべては金のためだよ。けっして繭が好きだった訳じゃない。ネトゲの夫婦なんて、そんなものだ。
ボクはずいぶん歳上の繭と疑似結婚している言い訳を、頭に夢想しながら、繭が、親と住む家に向かった。
なぜって、二人の夫婦生活について一刻も早く彼女と話し合いたかったから。
勘違いしないでほしい。
ボク米倉啓介は、繭と、付き合っている訳でも、結婚している訳でもない。ただの仲間だ。
まだ小学校4年生だから、専門学校生の繭とは結婚できないよ。
まがり間違って、つきあっていると仮定しよう。
繭は、半ズボン姿のウブな男の子好きな、「ショタコン」と言うことになる。
ボクが仲間=パーティとして冒険をしている時の繭の行動から推察するに、彼女はいたってノーマルだと思う。
独りでいるより二人で冒険したほうが、経験値もあがりやすい。たまたまスタート地点の「旅支度の街」の教会で、一緒だったからパーティを組んだまでだ。神父様の長い「旅支度の話」にシビレを切らし途中で教会を一緒に出た。ただ「気があった」だけだ。
ボクは、回復系魔法を得意とする癒し系キャラを選択し、繭は女の子だけど、剣を操る攻撃型キャラを選んでいた。
繭が戦い、ボクが回復魔法を使えば、都合がいい。
都合がいいから、一緒に旅にでた。それだけだ。
最初は、ただの仲間だったけど、結婚をすることにした。結婚すると王国から補助金がでるから。子供ができると一人につき100ルギーの補助金が出るしね。すべては金のためだよ。けっして繭が好きだった訳じゃない。ネトゲの夫婦なんて、そんなものだ。
ボクはずいぶん歳上の繭と疑似結婚している言い訳を、頭に夢想しながら、繭が、親と住む家に向かった。