こんばんは!

BLACK MIRROR S1 2話目「1500万メリット」の紹介をしたいと思います口笛


 



※ネタバレあります




2話「1500万メリット」

あらすじ:  ある施設内で暮らす人達のお話。そこでは独自の通貨「メリット」があり、それを得るには施設内のサイクリングマシーンを漕ぐ必要がある。得たメリットを使い無機質な飲食物を買ったり自分のアバターを着飾ったり部屋のモニターをグレードアップしたりしてまたマシーンを漕ぐ。そんな偽物に溢れた環境・無機質な生活から脱出するにはオーディション番組に出演し、スターを目指す。
主人公はそんな環境から脱することができるのか。


今回のエピソードはかなりハイテク感があります。施設で暮らしている人には個室が与えられているのですが、モニターで囲まれていて朝には鶏が鳴いて起こしてくれたり、季節に応じて景色が変わったりゲームも出来たりします


しかし、時折広告も映し出されます(YouTubeの広告みたいな感じ)。
オーディション番組のCMやらアダルトなCMやらです。一応、スキップやミュートにすることも出来ますが、メリットを消費しなくてはなりません。
ちなみに、目を閉じたりすると警告音と共に広告が中断され、目を開けると再開されるため最後まで見るかメリットを払ってスキップまたはミュートにするかしないといけないです



サイクリングマシーンはこんな感じ↓

一応目の前にモニターがあって、マシーンを漕ぎながらミニゲームをしたりアバターに何かを買い与えたりすることもできます
きっと退屈しないようにするための施設側の配慮(?)だと思います照れ

そして、どうやらここで漕がれたエネルギーは電源に変換され施設内のライトを照らすのに使われているようです。


さて、こんな施設内で暮らしている主人公のピングはある日トイレで歌声を耳にし、歌っていたアビという女性と知り合います。

左:ピング  右:アビ

ピングは初めて"本物"の価値を持っているものと出会い、アビにオーディション番組に出るよう説得しますが出演するには1200万メリットが必要。
アビは最近施設に来たようでそんなに持ち合わせがないようです。
そこでピングは彼女に1200万メリットを贈るよと言います(ピングの所持金はなんと1500万メリット!)。
なんでも、彼のお兄さんが昨年亡くなり譲り受けたメリットがあり、それを取っておいたそうです。


そしてなんとかアビを説得し、出場チケットを購入しアビに送ろうとしますが値段が1500万メリットに変更されていました(半年間一生懸命マシーンを漕がないと貯めることは難しいそうです。)。
しかし、初めて出会った本物のためにチケットを購入しアビに渡します。



そしてオーディション番組へ。


HOT SHOT という番組。America's Got Talentみたいな感じです。この番組からスターが生まれマシーンを漕ぐ生活からセレブのような生活を送ることができます。


出演前に何やら怪しげなドリンクを飲まされるアビ(スタッフ曰く緊張で倒れないようにするものらしい)
意識が遠のく感じがすると言いながらも舞台に立ちます。



何故か審査員からは服をめくって胸を見せるよう言われます(は?)が、そんなセクハラ要求に応じず歌を披露します。



聞き入る審査員。視聴者の中には涙ぐむ人も。



「今シーズン一番の歌声だった。」
「しかし、この番組を見ている男性が君に期待しているのは歌声ではない。実際僕は積極的に迫ってくる君を想像していた。」
審査員からの言葉です。

そして審査員の中にアダルト番組を持っている人物がおり、そこでスターを目指さないかと勧誘してきます。

「この番組を見ている視聴者が何をしてでも立ちたいと思っている舞台に君は今立っているのにそのチャンスを捨てる気か!?」
「またマシーンを漕ぐ生活に戻るつもりか」

舞台袖から、審査員の言葉に流されないように説得しようとするピングですがスタッフに連れ出されてしまいます。

そして

「やります」

ピングは唯一出会った本物を奪われてしまいました。


部屋に戻ると例のアダルト広告が。そこにはアビが映っておりスキップしようとしますが所持メリットが足らず苦しむピング。

モニターを殴り、体当たりし滅茶苦茶にします。
そしてモニターのガラス片を手に取るピング。


それ以降、必死でマシーンを漕ぎ節約をし、徐々にメリットを増やしていきます。
そして、ピングはオーディション会場に立っていました。

以前アビが飲まされたドリンクに対しては、取っておいた当時の紙パックを見せ「もうもらった」といい回避し、ダンスを審査員に披露します。


しかし!

突然モニターのガラス片を自身のノドに突きつけ、近づいたら死ぬ。俺の話を聞け!俺の話を聞いて貰うにはここに立つしかなかった!と言い放ちます。

「死にたいのなら死ねばいい」
と審査員の一人がいいますが、女性審査員の「いいわ、聞きましょう」との言葉でピングの演説が始まります。


これが本っっっ当にすごい!!

汗を流し言葉だけでなく身体全体での訴え。
いかにここが偽物であふれており、いかにそのために無駄に時間を使いメリットを使い意味のない生活を送っているか。また、審査員達のような立場が上の人達が褒美としての偽物を少しずつ絞り出し人々から搾取しているか全力で訴えます。

観ているこちらも鳥肌が立つほどの名演技でした。このシーンだけでも観る価値があります。



静まり返る会場。


審査員からは絶賛の言葉。
、、、しかし、あくまでもピングが披露したエンターテイメントの一部としての評価。

しっかりと心に伝わったと思いきやパフォーマンスとして大絶賛されてしまいました。


「君の人に伝える力は素晴らしい。是非その能力を活かし、僕のチャンネルで番組を持たないか?週二回、各30分だ」







流れるライブ配信。そこにはノドにガラス片を突きつけ自身の言葉を語るピングの姿が。
アバター用のアイテムにガラス片も追加され購入している居住者も。
未だにアビのアダルト広告が流れているがそこに生気は無い。


ピングが配信を終え、専用の部屋から出る。そこには白を基調とした奇麗な部屋と新鮮そうな本物のオレンジジュース、本物の景色、本物のペンギンの置物(以前アビが紙切れでペンギンを折っていた)。

ピングは果たして本当に本物を手にすることが出来たのか。


いや〜、皮肉たっぷりですね!おねがい

まず、私が思い出したのはソシャゲの課金ですね
一時期パ○ドラ等のソシャゲにハマってた時期は毎月のように課金していました(月1万ほど)
ただ飽きれば辞めてしまうデータにお金をかけることに無駄を感じ今ではソシャゲはやっていませんが

そして、あんなに本物を求め偽物や上の人達を糾弾していたピングも結局は自由や権利に屈し今や搾取していく側になってしまいました。


最近本当に感動する本物に出会えたかなと思わず考えてしまうエピソードでした。