11月中旬の事でした。
市内の自然公園を散策します。
公園内は、紅葉の最盛期でした。
普段よりも、人出が多い日となります。
色付く葉々が錦絵のようでした。
落葉も、存在感を放っています。
野鳥は諦めつつ歩いていましたが…
頭上から、聴き慣れない鳴き声がします。
「ピーッ、ピーッ、ピーッ」
鋭く、笛のような鳴き声でした。
声の主を確認して、驚きます。
ウソでした。
首を傾げたり、伸ばしたりします。
頚部の桃色と相まって、剽軽な野鳥でした。
私にとっては、酔っ払いのイメージです。
隣の枝に、もう1羽を見つけました。
2羽だけを確認しましたが…
まだ近くに潜んでいそうです。
地元では晩冬から初春に見かけます。
桜の蕾を食べに来る存在ですが…
晩秋の時期に観るのは初めてでした。
暫くの後、連れ立って飛び去ります。
ですが、まだ鳴き声が響いていました。
鳴き声を頼りに、姿を探し求めます。
他の方が紅葉を楽しむ中…
私だけ、別の目的で公園を彷徨いました。




