立山黒部アルペンルート~前編~(ライチョウ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

今回は旅行記となります。

内容は1日分ですが、2回に分けました。

普段よりも長文のため、御注意ください。

 

 

 

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4月中旬の事です。

開通して間もない立山に行きました。

富山側からのアクセスです。

昨年に続き、3回目の訪問でした。

 

 

 

思い立ったのは出発の1週間前です。

このブログの整理をしている時…

ライチョウについて思い出しました。

今年は4月15日にルートが開通します。

「春先ならば、真っ白な冬羽に違いない」

そう考え、計画を立てました。

 

 

 

ケーブルカーをWebで予約します。

やはり人気なのか、予約はほぼ満席でした。

お昼過ぎの便しか残っていません。

宿泊も考えますが、宿もありませんでした。

しかし、諦めきれません。

キャンセルされた空席を狙います。

 

計画し始めた翌日、幸運に恵まれました。

始発の次の便に1人分の空席を見つけます。

即座に予約しました。

どうやら、臨時便が増えたようです。

 

この勢いで宿泊も…、と考えました。

…が、そこまで都合良くはいきません。

結果、昨年同様に日帰り旅行となります。

 

雪山用の装備を整えました。

軽アイゼン、トレッキングポール、手袋…

雨具、サングラス、日焼け止め…

予備のバッテリーも携帯しました。

愛用のカメラリュックに詰めます。

 

 

 

当日は午前3時頃の出発でしたが…

前日、仕事でトラブルが発生し、残業に。

帰宅が21時を過ぎてしまいました。

車移動ですが、ガソリンも不足しています。

仕事帰りに満タンにするつもりでしたが…

出発前からバタバタしてしまいます。

 

短時間ですが、仮眠をとりました。

道中で24時間営業のGSに寄ります。

徐々に明るくなる空の下、運転しました。

無事、3時間かけて立山駅に着きます。

午前6時過ぎの事でした。

 

 

 

駅は海外旅行客でいっぱいです。

券売所には長い行列が出来ていました。

当日券を求める方々だと思います。

予約者は、自動発券機を利用できました。

絶対に事前予約がお勧めです。

数日前に滑り込んだ私が言うのもなんですが。

 

ケーブルカーとバスを乗り継ぎます。

バスの発着場から雪景色でした。

徐々に雪壁が高くなるのを感じます。

大型除雪車が作った道程でした。

 

室堂に着いたのは午前8時頃になります。

トイレを済まし、準備を整えました。

天気は曇り、気温は2℃、標高2450m。

雪山でのライチョウ探しの開始です。

 

 

 

当初、霧が立ち込めていました。

一瞬、歩き出すのを躊躇いましたが…

歩き出さない事には始まりません。

まずは、みくりが池方向に向かいました。

 

雪上車や重機に均された雪原です。

軽アイゼンなので全く滑りません。

ただ、所々で足が埋まりかけました。

スノーシューも考えましたが、嵩張ります。

結果、軽アイゼンがベストだと思いました。

 

 

 

歩き始めて10分程で、目的の鳥を見つけます。

数人のCMがカメラを向けていました。

逸る気持ちを抑えつつ、カメラを準備します。

冬羽のライチョウとの初対面でした。

 

 

 

期待した通り、ほぼ真っ白です。

少しだけ褐色の夏羽が覗いていました。

赤い肉冠が確認できません。

おそらくは、♀だと思います。

目の周囲が黒いため、♂でした。

(チョビテレさん、ありがとうございました)

 

暫く、動かずに留まってくれました。

スマホを手にした観光客が近付きます。

鳴きながら飛んで逃げてしまいました。

 

 

 

ここでトラブルが発生します。

急にカメラが動作不良を起こしました。

スイッチを入れても、画像が映りません。

試行錯誤しますが、モニターは真っ暗です。

パニックになりました。

 

おそらく、寒さ(温度差)の影響でしょう。

話に聞きますが、経験は初めてでした。

地元では氷点下でも作動していましたが…

半ば諦めて、移動を再開しました。

スマホでも風景は撮れます。

折角なので大自然を楽しむ事にしました。

 

 

 

次にライチョウを見つけたのは、20分後です。

全部で3羽でした。

ダメ元でカメラの電源を入れてみます。

温度に慣れたのでしょうか?

機能してくれました。

ホッとしつつ、観察&撮影を再開します。

 

 

 

こちらは♂です。

赤い肉冠が確認できました。

目の周囲や尾羽は黒いのが分かります。

足環がついており、識別も可能でした。

特別天然記念物かつ絶滅危惧種です。

 

 

 

鳴き声も発していました。

「ガァー」もしくは「グェー」です。

低く濁った鳴き声でした。

特徴的なので、探す際には参考になります。

 

 

 

 

♂同士は喧嘩し始めました。

激しく動きながら移動します。

争いつつ飛んでしまいました。

それを追って♀も飛び去ります。

撮影は間に合いませんでした。

 

 

 

別の場所でも、2羽を見つけます。

ハイマツの傍に佇んでいました。

♂と♀でしょうか?

それとも、♀2羽でしょうか?

二羽とも♂のようです。

 

 

 

 

曇り空のためか、よく現れました。

晴天よりも曇天の方が観察条件は良いです。

別の場所でも1羽を確認しました。

当初、♀かと思いましたが…

急に赤い肉冠がハッキリと分かります。

肉冠は、瞼のように開閉できるようでした。

 

 

 

 

この日、8か所以上の場所で観察します。

それぞれ1~3羽で過ごしていました。

ゆっくり動くので、じっくり観察します。

 

 

 

 

見つける度に、何枚も撮影しました。

思いの外、長時間の撮影となります。

4時間程でバッテリーが残り数%に…

寒さの影響もあるのでしょう。

予備のバッテリーと交換しました。

まだまだ十分に撮影が可能です。

 

次回に続きます。

 

 

 

カレー  カレー  カレー  カレー  カレー

 

 

 

~おまけ~

 

 

 

お昼御飯の話です。

店は混雑すると予想しました。

持参したパン類はあったのですが…

やはり温かい物が食べたくなります。

 

 

 

『みくりが池温泉』に立ち寄りました。

室堂バスターミナルから徒歩15分程。

雪道なので、それ以上かかります。

そのためか、意外にも空いていました。

 

日帰り温泉かつ宿泊も可能な施設です。

本当はこちらに1泊したかったのですが…

それはまたの楽しみにします。

食事と喫茶も可能でした。

 

 

 

『みくり丼』を注文します。

かき揚げと唐揚げが載っていました。

かき揚げは白エビが入っています。

唐揚げは『げんげ』でした。

共に、富山の名物です。

 

 

『げんげ』とは深海魚です。

あっさりとした白身魚でした。

サクサクとして美味しいです。

 

 

温かい物を胃袋に納めました。

午後の散策に向けて、英気は十分です。