滅多にないチャンス(ヘラシギ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

10月19日、ヘラシギを観に行きました。

先日、別の探鳥地で教えて頂けたからです。

 

「先週観に行った」

「数百羽しか居ない鳥」

「凄く近くまで来てくれた」

「長く滞在している」

 

最初、ヘラギと聞き間違えました。

確かに珍しいけど、大騒ぎする程じゃ…

 

「世界で数百羽しか居ない」

 

この説明で自分の勘違いに気付きました。

是非とも観察したいと願います。

特に、採餌方法に興味がありました。

あのヘラ状の嘴をどう使うのか…、と。

 

 

しかし、既に抜けただろうと考えます。

飛来して2週間以上が経過していました。

一方で、別の方の言葉を思い出します。

渡り鳥についての会話中でした。

 

「春に比べて、秋は滞在が長いよ」

「春は繁殖地に急ぐから」

「秋は越冬地に向かうが、餌さえあれば…」

 

あくまで個人的な見解と仰ってました。

…が、私としても納得のいく内容です。

幸いにも、帰省のタイミングに合いました。

場所は帰省先から車で1時間程の距離です。

 

 

 

当日の早朝、目星をつけた場所へ。

田園が続く場所なので、車で捜索しました。

時間がかかると覚悟していましたが…

早々に見つける事が出来ました。

田園の一画にCMが集まっています。

パッと見で20人くらいでしょうか。

駐車スペースも確保できました。

大分、熱が冷めてきたようです。

 

 

簡単に挨拶をし、列の端に参加しました。

しかし、皆さんは方々を見ています。

視線の先に、シギの群れが飛んでいました。

 

 

 

 

一見するとトウネンのようですが…

1羽だけの目的の鳥が交じっています。

飛んでいる時には見分けられません。

(実は中央下から3羽目がヘラシギです)

 

 

 

そのまま飛び去るのではと不安になりました。

 

が、数分後に目の前の水辺に降り立ちます。

皆、双眼鏡で探してました。

小さな女の子も参加しています。

 

 

1人が小さく声をあげました。

そのレンズの先に、主役を見つけます。

ヘラシギでした。

 

 

 

 

大きさがトウネン程の小さいシギです。

最大の特徴は、平べったい嘴です。

スペードの形に似ていました。

トウネン達からは離れて過ごしています。

 

 

 

 

水中から餌を探し出していました。

イトミミズのようです。

探し方はトウネン達と同様でした。

直線的に泥の中に突き入れます。

ヘラギのように、嘴を左右に振りません。

 

 

 

 

曇り空でしたが、たまに日が射します。

ヘラシギも接近してくれました。

観客からは声の無い歓声があがります。

シャッター音だけが響きました。

 

かなり人にも慣れていたのでしょう。

傍で、掻き掻きポーズもとってくれました。

 

 

 

 

赤いスリッパみたいな物体を発見します。

ゴミかと思いきや、変色した葉っぱでした。

何と一緒に撮っても嬉しくなります。

 

 

 

 

滅多にないチャンスでした。

教えてくださった方々に感謝します。

空振り覚悟でしたが、幸運でした。

 

 

 

短時間でしたが、悔いなく観察します。

気になっていた採餌も観る事が出来ました。

もっと光量が欲しいですが、仕方ありません。

なので、早めに切り上げる事にします。

駐車スペースを求める方がまだいそうでした。

皆で譲り合って野鳥観察を楽しみたいです。

 

 

 

【追記】

後日、他の方のブログで知ります。

この日が最後だったのだとか。

決心して実行に移して良かったです。