佐渡島探鳥記⑤(トキ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

10月上旬、佐渡島を旅行しました。

1泊2日の1日目は神社にお詣りします。

2日目は朝からトキに「全集中」でした。

 

 

 

「トキのテラス」という施設に立ち寄ります。

トキの生態や保護の歴史を学びました。

 

【保護について】

推定個体数は532羽(令和5年12月時点)。

トキの保護のためビオトープを設置。

稲刈り後の田圃にも水を張り、餌場を確保。

農薬を使わず、餌となる昆虫等を増やす。

畦道も人工物にせず、生き物の住処にする。

観察は車内からのみにして、刺激しない。

(↑農家さんは普段通りに作業して良い)

 

【朱鷺色について】

朱鷺色は食べ物によって作られる。

カロテノイドとう赤い色素が関係している。

甲殻類に含まれ、食べるほど鮮やかになる。

人工飼育よりも自然生育の方がより赤い。

そのため、幼鳥は黄色い顔立ちをしている。

 

【繁殖期と非繁殖期】

繁殖期(2月〜7月)には上体が黒くなる。

首から出る分泌物を、自ら塗るためである。

非繁殖期(10月〜)には黒くなくなる。

羽根は夏季に生え換わる。

拾う事は可能だが、譲渡は違法となる。

 

【産卵抑制について】

交尾後、7〜10日後に産卵する。

1日おきに計3〜5個を生む。

卵が落ちる、割れる等すると再度産卵する。

その場合は無精卵が多い上、体力を失う。

職員が敢えて無精卵を入れ、体力を保たせる。

 


…などなど、上記以外にも沢山の学びが。

研究かつ保護活動には頭が下がります。

地元の理解と協力も重要だと知りました。

 



新たに学んだ後、改めてトキを探します。

加茂湖を散策中、白い鳥が飛び立ちました。

ダイサギです。




トキではありませんが…

翼が純白で綺麗でした。

トキの飛翔写真にも期待します。




田圃でキジの家族を見つけました。

遠くにトキの姿も発見します。

キジの撮影後、トキを撮るつもりでした。

 




キジが畔道にある草むらに消えました。

次はトキの番ですが…

気が付くと、かなり遠くに移動しています。

どうするべきか思案していると…

理由は不明ですが、こちらに飛んできました。

慌ててカメラを構えます。

車内からは真横の時しか撮れませんでした。

 

 



薄曇りから青空へ、背景が変化します。

逆光だと羽の朱鷺色が映えるそうですが…

それでも、私にとっては十分でした。

 




1羽だけでしたが、綺麗な朱鷺色です。

甲殻類を沢山食べたお陰でしょう。

野生の個体だと推測しました。

足環の有無はハッキリしませんでしたが。




佐渡での目的を無事達成します。

時間に余裕をもって小木港に戻りました。

船に乗り遅れたら大変です。



 

🌾  米  🌾  ※  🌾

 

 

 

~旅の小話⑤~




無事、トキを観察&撮影できました。

船に乗る前に、お土産を見てまわります。

幾つか選ぶ中、お米にも目がとまりました。

 

 


感謝の意味も含めて、お米を買いました。

5kg入りもありましたが、重いので…



トキが餌を探していた田圃がありました。

このお米はそのどれかで育ったのでしょう。

通常の稲作と比べて、大変だと思います。

これからも頑張って頂きたいと思いました。