9月上旬の事です。
長野県にある乗鞍岳に行きました。
ホシガラスの撮影が目的です。
到着早々に目的を達成しました。
まだまだ時間に余裕が有ります。
イワヒバリやライチョウも探してみました。
案内板を確認しながら散策します。
『クマ出没注意』の表記が目に留まりました。
全国的にクマが話題になっています。
この時は本当に遭遇するとは思いませんでした。
ある理由から、剣ヶ峰まで登ることに…
片道1時間半ほどの距離でした。
剣ヶ峰の中腹から背後を振り返ります。
画像の右奥から左手前までが登ってきた道です。
…この道中の事でした。
景色を楽しみながら、登山道を歩いていました。
ふと、左側のハイマツの茂みが動きます。
明らかに、風が原因ではありませんでした。
距離は…、おそらく50m程です。
周囲の人は気付いていません。
嫌な予感がしました。
足早に距離を取りつつ、注視していると…
緑色のハイマツの上に、黒い頭が現れました。
2つの瞳と目が合います。
ツキノワグマでした🐻
一瞬の後、ハイマツに隠れてしまいます。
しかし、見間違いではありません。
周囲の登山者に声をかけ、警告しました。
関心を持ってくれたのは数人でしたが…
固唾を呑んで、動向を見守ります。
登山道なので、素早い移動は出来ません。
騒いで刺激しないようにします。
幸い、クマが離れてくれました。
離れた事を確認した後に、撮影します。
スリムな体型でした。
全長は1mはあるようです。
1頭だけで、仲間は居ないようでした。
ハイマツの中を移動しています。
ハイマツやコケモモの実を食べるのでしょう。
時折留まって、口を動かしていました。
クマはゆっくりと下山していきます。
私はこれから頂上を目指しますが…
帰り道にも注意が必要でした。
乗鞍岳は標高2700m以上の場所です。
平日とはいえ、登山客も多くいました。
中には、熊鈴を鳴らしていた人もいます。
まさかクマが現れるとは思っていませんでした。
自然保護センターによると…
夏季は、涼と餌を求めて移動するのだとか。
クマにとっても避暑地なのかもしれません。
登山道に誰かさんの置き土産がありました。
大きさは手の平くらいです。
クマ、シカ、カモシカ、サルが候補でした。
内容物は原型を留めていません。
わずかに獣毛が混じっていました。
状況から、ツキノワグマを疑いますが。。。
詳しくはないので、真相はわかりません。
ブログを記す際に、ある事件を見つけました。
『乗鞍岳クマ襲撃事件』です。
2009年9月の出来事でした。
クマの襲撃で10人以上が負傷したそうです。
場所は畳平バスターミナルでした。
山や森は、野生動物の生活圏です。
熊や猪には気を付けなければいけません。