野鳥観察では、思わぬ出逢いがあります。
普段と異なる種との出逢いには、中毒性が…
注意深く観察する事にも面白さを感じます。
今回は、そんな機会に恵まれました。
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8月3日の事です。
朝、いつもの海岸散策に出かけました。
波打ち際に、数羽のシギ類を見つけます。
1羽のミユビシギと3羽のトウネンでした。
その1羽が、カラフルな装飾を着けています。
標識を兼ねた足環でした。
左がミユビシギで右がトウネンです。
トウネンに計7つの足環を確認しました。
金属製の足環には文字が彫ってあります。
何とか解読したかったのですが…
飛び去ってしまいました。
同じ日の夕方、再び訪問してみました。
あのトウネンが気になったからです。
夕陽に染まる浜辺で、再会出来ました。
よく見ると、右足の上2つはフラッグです。
行動に支障はないようでしたが…
それにしても、足環を着け過ぎでは?
慎重に、進行方向に回り込みます。
座して待つと、近くまで来てくれました。
何十枚と撮影し、文字の解読を試みます。
解読は帰宅後になりました。
左足にある金属製のタグを見回します。
何とか以下の3行の単語を拾いました。
ARNHEM-VT
HOLLAND
0009E
オランダで標識が付けられたようです。
アルンヘム(アーネム)の文字もありました。
こちらもオランダにある街の名前です。
遥々、欧州から渡ってきたトウネンでした。
…欧州からトウネン?
ここで、私の勘違いに気付きました。
トウネンは東南アジアに飛来する種です。
欧州から飛来したこの個体は別の種でした。
よく観察すると、僅かに特徴が異なります。
浜辺では気付く事が出来ませんでした。
トウネンの類似種、ヨーロッパトウネンです。
日本には稀に飛来する旅鳥でした。
トウネンと同様にシベリア等で繁殖します。
よく見ると、背にはV字の白線がありました。
足環が無ければ、見過ごしてしまいます。
思いがけずライファーにめぐり逢いました。
足環を確認して良かったです。
足環についてネットで調べた時の事でした。
標識調査をしている組織を見つけました。
山階(やましな)鳥類研究所です。
一応、画像とともに報告しました。
帰り際、綺麗な夕陽に見送られます。
夕焼けを眺めに人が集まっていました。
皆、無言で黄昏時を過ごします。
静かな凄みがありました。
【観察できたシギチ】(順不同)
ミユビシギ 1
トウネン 2
ヨーロッパトウネン 1
イソシギ 2
シロチドリ 4