3月上旬、シンガポールを旅行しました。
初日の午前中を探鳥に費やします。
初見の鳥の他、日本での夏鳥に会いました。
東屋の傍で、赤い目の鳥を見つけます。
何となくヒヨドリに似た佇まいでした。
後に、持参した図鑑で調べてみます。
アカメヒヨドリでした。
(Asian Red-eye Bulbul)
この日この時だけの出逢いでした。
当日は、時間を惜しんで歩き回ります。
片っ端から写真に収めたのが功を奏しました。
動きが少ないため、次の被写体を探します。
見つけたのは、美しい囀りの持ち主でした。
ただ、枝葉に隠れて姿が拝めません。
休息がてら、ベンチに座って待ちました。
ようやく、見える位置に移動してくれます。
コウライウグイスでした。
(Black-naped Oriole)
名前だけ聞いた事がある野鳥です。
日本でも迷鳥として、稀に観察されるとか。
旅行中、何度か目にする事が出来ました。
識別に困る野鳥にも会ってしまいました。
ムシクイ類(Warbler)です。
日本でも見る事の出来る種ですが…
難易度が高くてわかりません。
センダイムシクイ、メボソムシクイ等…
Warblerには数多くの種がいます。
この日、この地で、『何か』に会いました。
一方で、識別出来た野鳥もいます。
日本でもお馴染みのコサメビタキでした。
(Asian Brown Flycather)
素早く移動しますが、見慣れた野鳥です。
カラフルな他の野鳥に比べ、地味ですが…
遠い南国で、何となく親近感がわきました。
「夏に日本で待っているよ」
密かに心の中で語りかけます。
平日の公園内には、様々な人がいました。
ジョギング、課外授業、昼寝、お喋り…
皆、それぞれに公園を利用しています。
海外のバードウォッチャーに会いました。
東南アジア系の男性です。
カメラを手に、樹を見上げていました。
私に気付くと、手招きをしてくれます。
人見知りの私ですが、無視は出来ません。
ドキドキしながら近付いてみました。
彼の指差す方向に、野鳥がいるようです。
ヒヨドリくらいの可愛い鳥でした。
ヒメカッコウ♂です。
(Plaintive Cuckoo)
彼によると、この時期に渡ってくるのだとか。
「素敵な歌声なんだよ」
確かに、囀りの美しい鳥でした。
しばらく、2人で歌声に耳を澄ませます。
突如、彼が騒ぎ始めました。
「ペア!ペア!」(私にはこう聞こえました)
別の個体が現れたようです。
目を凝らして姿を探しますが、見つかりません。
彼の指差す方向に、ようやく姿を捉えました。
マレーコゲラです。
(Sunda Pygmy Woodpecker)
彼の発音は「ペッカー」でした。
Wood Pecker(キツツキ)の事です。
自分のリスニングを恥ずかしく思いました。
それと同時に、独りで笑いたくなります。
その後も、色々と親切に教えてくれました。
「ここは広いから自転車を借りると良いよ」
「フクロウは見たかい?」
「父親、母親、子供の3羽がいるよ」
「あの辺りのキツツキの木(?)にいたよ」
「公園の中を移動するから、探してみてね」
…因みに、私の語学力による超訳です。
話し方が早く、私には相槌しか出来ません。
でも、熱心に、楽しそうに語ってくれます。
そんな彼を見て、心の中で約束しました。
来日した外国人がいたら、親切にしようと。
ある事を思い出します。
昨年、上高地でコマドリを探しました。
そこで出会った京都の男性が、皆に説明します。
海外の観光客にも、名前を教えていました。
「This is Japanese Robin!」
その積極的な姿勢に敬意を抱きます。
趣味を通じた海外交流も素敵だと思いました。
人見知り、ですが。
定期的に旅行できる経済力があれば、ですが。
~旅行の小話⑦~
夜のシンガポールも観光しました。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイを歩きます。
美しい夜景に加え、各所で催しがありました。
毎夜、光と音楽のショーが開催されます。
『ガーデン・ラプソディー』『スぺクトラ』
とても一晩じゃ回り切れません。
こちらはスーパーツリー・グローヴ。
『ガーデン・ラプソディー』の開場です。
音楽に合わせてリズミカルに点滅していました。
全てのLEDライトは太陽電池で賄っているとか。
地球に優しいイベントです。
因みに、ショーは全て無料でした。
旅行客の財布にも優しいです。
こちらはマリーナベイサンズ。
昼間に観るのとは異なる雰囲気でした。
こちらのショー『スぺクトラ』ですが…
時間的にはギリギリでした。
人混みが凄くて、会場には辿り着けません。
仕方なく、遠くから眺めました。
それでも、光と音楽のショーを楽しめます。
朝から晩まで遊び尽くしました。
帰りはタクシーを拾ってホテルに帰ります。
ホテルに着いたのは21時頃でした。
すっかり夕食の事を忘れます。
ホテル周囲の飲食店は閉店間近でした。
夕飯を探し、近くのマーケットに買い物へ。
飲み物、お菓子、パン、ビール、フルーツ…
色々と見つけますが、食事がありません。
ついでに、コンビニにも寄りました。
その名も『セブンイレブン』です。
街中を歩くと、必ず見かける存在でした。
見慣れたロゴマークに、安心感を覚えます。
サンドイッチとおにぎりを見つけました。
ただ、購入後に記載してある日付に驚きます。
1週間先の日付が記載されていました。
まず真っ先に思いついたのが消費期限です。
ただ、商品管理用の日付などもあるそうです。
表記の内容を確認するのを怠りました。
幸い、体調に問題はありませんでしたが…
今でも、あの日付が何だったのか気になります。