長閑な攻防(シメ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

一昨日から、私用で愛知県に来ています。

日本海側と異なり、太平洋側は気持ち良く晴れていました。

暇を見つけて、公園を散策する事にします。

 

 

乾燥した落ち葉を踏みしめながらの散策でした。

ヒヨドリやシジュウカラ等が出迎えてくれます。

そんな中、ツグミの姿も多く見かけました。

 

 

 

時折、木の上から「パチ、パチ」と音がします。

シメが植物の種を食べている音でした。

太くて大きな嘴で、固い物でも磨り潰して食べます。

 

 

 

そんなシメが、集団で集まる場所がありました。

公園名にある、人工の水遊び場です。

水遊び場と言っても幼児用のものであり、野鳥用ではありません。

水の湧き出ている場所で、喉を潤していました。

 

 

 

他にも、カワラヒワやツグミが混じっていました。

皆、仲良く水場を共用しています。

 

 

が、そんなシメ達を追い出して、キジバトがやってきました。

この公園内では、キジバトも数多く見かけます。

その殆どは、単独でいる事が多いようでした。

このキジバト、1羽で水場を独占してしまいます。

 

 

 

ハト類は他の野鳥と異なる飲水の仕方をします。

嘴を水につけたまま、ゴクゴクと飲み続けていました。

よほど喉が渇いていたのでしょうか。

 

 

 

水場を独占したキジバトでしたが、適わない相手がいました。

散歩をしていた子連れの家族です。

母親の制止を振り切り、幼い兄弟がバシャバシャと遊び始めました。

これには、キジバトも逃げ去ります。

 

 

心配する母親をよそに、子供達はお構いなしに楽しんでいました。

喜びの声を聴き、傍を通る老夫婦も微笑んでいます。

 

 

近くの木では、先程のシメ達がその様子を窺っていました。

隙あらば、再び水場に戻るつもりなのでしょう。

 

 

 

水場を独りジメしている子供、シメ出された野鳥。

穏やかな空の下、長閑な攻防が繰り広げられていた…

…のかもしれません。