マスクを着用したカモメ(ミツユビカモメ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

3月4日の事です。

好天気に誘われて、市内の海岸に行きました。

春のシギチにはまだ早い時期ですが、突堤や沖合にカモメ類が群れています。

せっかくなので、可能な限り近付いて観察してみました。

 

 

長く伸びる防波堤に、多くのカモメ類がいます。

ほとんどがウミネコかオオセグロカモメのようで、幼鳥も混じっていました。

ちなみに、後方に見える雪山は佐渡島の一部です。

良い天気だったので視界も良く、肉眼でもハッキリと分かりました。

 

 

 

そんな防波堤よりも近い海面には、ウミネコが群れています。

水浴びをしたり、ゴミのような物を咥えて遊んでいる個体もいました。

長閑な光景です。

 

 

 

何か、ネタになりそうな、面白い野鳥がいないかなと眺めていると・・・

いました。

 

 

 

思わず、声が出てしまいました。

「マスクをぶら下げている!?」

 

遠くからだと、嘴に咥えているように見えましたが、胸部からぶら下がっています。

マスクの端が、羽根の一部に絡まっているのでしょうか?

不思議な・・・、痛々しい光景でした。

 

 

 

このカモメ類も、初めて見る種類でした。

帰宅してから、『日本のカモメ識別図鑑』で確認します。

 ① 黄色い嘴

 ② 黒くて短い足

 ③ 目の後方に黒い斑

 ④ 翼の端が黒い

以上の特徴から、ミツユビカモメ(冬羽)と考えます。

 

ミツユビカモメは外洋性のカモメで、北日本に多いそうです。

海が荒れた時などは、港で見かける事もあるのだとか。

この日、海は荒れているようには見えませんでした。

しばらく観察していましたが、見失ってしまいます。

 

 

私は幸運に恵まれたのかもしれません。

ただ、あのミツユビカモメが、マスクのせいで弱ってしまわない事を祈るばかりです。