あまり天気の良くなかった休みの日の事です。
よく行く自然公園を散策しましたが、全く野鳥に出会えません。
最近では珍しい事ですが、たまにそんな事があります。
気分を変えて、普段は訪れない海水浴場に行ってみました。
海水浴場とはいっても、割と岩場が多い場所でした。
シーズンオフでしたので、駐車場はガラガラです。
2台ほど車が停まっていましたが、どちらも釣り人の車でした。
その日は波も高く、打ち寄せる度に水飛沫が上がります。
遠くの岩場に数羽のカワウを見つけましたが、目ぼしい鳥はそれくらいでした。
諦めて帰ろうと思いましたが、小さな川を見つけました。
「何かいないかな?」と、双眼鏡で周囲を探してみると、水面に動く黒い影を見つけました。
カワガラスです。
「カラス」と名がついていますが、全身が黒いだけでカラス類ではありません。
一般的なカラスと比べて小さく、ムクドリくらいの大きさです。
黒い姿を写そうとして露出をプラスにして撮影しますが、限界がありました。
上流に回り込みたかったのですが、川岸には民家が立ち並んでおり、道もありません。
指をくわえつつ、下流からカワガラスの動きを追いました。
水の中を行ったり来たりしながら、餌を探していました。
カワガラスは足指の力が強いので、川底に掴まりながら餌を探す事が出来ます。
時に泳ぐように潜水しつつ、冷たそうな川の中を探っていました。
餌となるのは、水生昆虫や小魚です。
小さな魚のようなものを咥えました。
一度だけ落としてしまいましたが、すぐに拾い上げて飲み込みます。
なんだか満足そうな横顔でした。
帰ろうとして駐車場に戻ったところ、イソヒヨドリを見つけました。
車止めの上で、毛繕いをしています。
川にてカワガラス、海岸にてイソヒヨドリ。
それぞれ野鳥を見つける事が出来ました。
海岸というより、駐車場でしたが。