『すべては導かれている 逆境を越え、人生を拓く 五つの覚悟』(田坂 広志) | 週1冊、地味に続ける読書ブログ

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30年の読書が教えてくれたこと

『すべては導かれている 逆境を越え、人生を拓く 五つの覚悟』(田坂 広志)の中で

著者は

 

現実の場面で、我々がめざすべき「無心」とは、心の中を「私心」が支配していない状態のことであり、 心の中で「小さなエゴ」が騒いでいない状態のことです。 

 

そして、「直観」は、その「無心」のときに閃く。  

 

それが、真実なのです。

 

と述べています。

 

著者のこの一節を読むと、「無心」という言葉に少し違った光が当たるように感じます。


無心とは、悟りをひらいた僧侶のように雑念ゼロの状態になることではなく、むしろ私たちが普段抱えがちな 、私心 や 小さなエゴ に振り回されていない状態。


誰かに評価されたい、失敗したくない、得をしたい、そんな気持ちが一度静まったとき、ふっと湧き上がる考えこそが「直観」であり、真実に近いというのです。

 

実際、迷いながら考え続けるほど正解が見えなくなり、肩の力を抜いた瞬間に答えが降りてきた経験はないでしょうか。


歩いているとき、風呂に入っているとき、早朝にぼんやり空を見上げているとき。


気負いを手放した瞬間、心の奥に沈んでいた答えが浮かび上がるような感覚。


それは、まさに著者のいう「無心」に近いのかもしれません。

 

今の時代は情報も刺激も多く、常に正しさや成果を求められることで心が騒ぎやすいものです。


だからこそ、意識的にエゴを脇へ置き、「今の自分」にすっと立ち返る時間を持つことが、大きな決断や創造の源になるのでしょう。

 

自分の内側に静かな空白が生まれたとき、その空白にこそ直観が宿る。


答えを外に探し続けるだけでなく「聞こえてくる声を待つ」姿勢もまた、人生を進むための大切な技術だと感じました。