週1冊、地味に続ける読書ブログ

週1冊、地味に続ける読書ブログ

30年の読書が教えてくれたこと

『お金の不安という幻想』(田内学)の中で著者は

 

6歳未満の子どもを育てている家庭では、妻が家事や育児に使う時間は、1日7時間34分。一方、夫はわずか1時間23分だ。日本の女性は、他の先進国の女性よりも1~2時間長く無償労働を担っており、男性は逆に1~2時間も短い。この差は1日当たりのものだ。1年続けば膨大な時間になる。

 

「もっと女性に働いてもらう」と言う前に、すでに多くの女性が〝働いている〟事実にまず目を向けるべきではないだろうか。

と述べています。

 

1日7時間34分と1時間23分。この数字の差は、言葉で説明するより、はるかに雄弁です。

 

著者が指摘するのは、「無償労働」という視点です。家事や育児は、お金として換算されませんが、れっきとした労働です。それを日本の女性は、他の先進国の女性よりも長く担っているという現実があります。

 

「女性にもっと活躍してもらいたい」という言葉をよく耳にします。しかし著者は、その前にまず、すでに多くの女性が家庭の中で長時間働いているという事実を直視すべきだと言います。見えていないだけで、労働はそこに確かに存在している、ということです。

 

社会全体の生産性や働き方を語るとき、こうした「見えない労働」をどう評価し、どう分かち合うかという視点が、これからますます重要になってくるのだと感じました。

 

 

『生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』(伊賀泰代)の中で著者は

 

「働き方改革」の最大の目的は「生産性を上げること」です。人口は三割以上も減ってしまいますが、これだけ多くの革新的な技術が実用化されようとしている今、人口減少のインパクトを上回る生産性の向上を目指し、高いレベルで職業生活と個人生活を両立できる人を増やすことーこれこそが、今後の日本が目指すべき方向性なのではないでしょうか。

 

と述べています。

 

この言葉を読んで、今の自分の働き方と真剣に向き合う気持ちになりました。

総務という仕事は、組織を支える立場です。直接的に売上をつくるわけではありませんが、組織全体がスムーズに動くための土台を整える役割があります。その意味で、「生産性」という言葉は、常に意識しておかなければならないテーマだと感じています。

 

最近、Claude CoworkというAIツールを使い始めました。ブログの文章作成や情報整理など、これまで時間がかかっていた作業が、驚くほどスムーズに進むようになっています。著者が言う「革新的な技術」を、自分の手で使い始めた実感があります。

 

また、週1冊の読書とブログの更新を10年以上続けてきたことも、職業生活と個人生活を両立してきた一つの形だと、改めて思います。派手ではありませんが、地味に続けることが、自分なりの生産性の高め方だったのかもしれません。

 

雇用継続が難しくなる年代を迎えた今、生産性を上げることは、組織への貢献だけでなく、自分自身の価値を高めることにもつながると感じています。技術を使いこなし、学び続ける姿勢を手放さないことが、これからの時代を生き抜く鍵になるのだと、この本は教えてくれました。

 

 


 

『未亡人26年生が教える心地よいひとり暮らし』(りっつん)の中で著者は

 

収支(フロー)を重視して常に黒字にする。働く楽しみを手放さない。他人と比べず、足るを知る。これだけで、きっと老後のお金の不安から解放されると思っています。

 

と述べています。

 

この三つの言葉を読んで、自分のこれまでの歩みと重なる部分が多く、しばらく考え込みました。

 

「収支を常に黒字にする」ことの大切さは、身に染みてわかっています。店舗経営がうまくいかず、事業資金の返済のためにサラリーマンに戻った経験があります。あの時期、収支が赤字であることがどれほど精神的な重荷になるかを、長い時間をかけて学びました。今はNISAでの積み立てを続けながら、少しずつ将来への備えを積み重ねています。

 

「働く楽しみを手放さない」という言葉も、今の自分には特別に響きます。雇用継続が難しくなる年代を迎え、これからどう働き続けるかを真剣に考えているところです。それでも、資格の取得やAIツールの活用など、新しいことへの挑戦を続けているのは、働くことそのものが好きだからかもしれません。

 

「足るを知る」については、苦しい時期を経たからこそ、自然と身についた感覚があります。他人と比べて焦るより、今の自分にできることを着実に積み重ねる方が、ずっと充実していると感じています。

 

著者が示すこの三つは、シンプルに見えて、実践し続けることが難しい。それでも、この方向を向いて歩み続けることが、老後の不安を遠ざける一番の道なのだと、改めて感じました。

 

 

 

『50代からの生成AI生存戦略』(ミトマ)の中で著者は

 

考えてみれば、私たちの世代は、人類史上初めて「AIを部下として使える管理職経験者」だ。若手はAIを使えるが、組織のマネジメント経験がない。役職を退いた我々は、その両方を持ち合わせた、世界で最も希少な人材になり得る。これは、悲観すべき状況ではなく、誇るべきポジショニングだ。

 

と述べています。

 

この言葉を読んで、正直、救われた気がしました。

私はいま、雇用継続が難しくなる年代に差し掛かっています。これからどう働き続けるか、自分の経験や知識がこの先どれほど通用するのか。そういったことを、真剣に考えるようになってきた時期です。

 

そんなタイミングで、最近「Claude 」というAIツールを使い始めました。最初は恐る恐るでしたが、使ってみると、これまでの仕事経験があるからこそ、AIへの指示の出し方や活用の判断がしやすいと感じています。何をどう頼めばいいか、どこを自分で判断すべきか。それは、長年の仕事経験から来ているように思います。

 

著者の言う「AIを部下として使える管理職経験者」という視点は、まさにそのことを指しているのだと思います。若い世代はAIの操作に慣れていても、組織の中での経験や判断力は、簡単には身につかない。その両方を持ち合わせていることが、私たちの世代の強みになり得るのだということ。

 

悲観するより、この強みを活かす方法を考える。それが今の私に必要なことだと、この一節は背中を押してくれました。

 

 

 

『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(田中 渓)の中で著者は

 

世界のトップレベルの富裕層たちが三々五々集合して早朝からトレーニングをしているという光景でした。そこには「朝がいちばんいい」という彼らの共通した意見があり、みなそれぞれのルーティンを持っていたことを知りました。

 

と述べています。

 

世界のトップレベルの富裕層が、早朝からトレーニングに集まる。著者が実際に目にしたその光景は、単なるエピソードではなく、成功者たちに共通する習慣の一端を示しているように思います。

 

「朝がいちばんいい」という言葉には、時間の使い方に対する明確な意識が感じられます。誰にとっても平等に与えられる朝の時間を、どう使うかが、長い目で見ると大きな差を生むのかもしれません。

 

また、「それぞれのルーティンを持っていた」という点も印象的です。共通しているのは「朝に動く」という姿勢であって、内容は人それぞれ。自分に合った朝のルーティンを持つことが、富裕層に共通する習慣のひとつなのだと、著者は伝えています。