「カーティス音楽院」は、1924年に創立された米国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本部を置くアメリカ合衆国の音楽大学。全米屈指の難関校として知られている。

学生全員に奨学金が全額支給されるが、ピアノ科、指揮科、作曲科を除いて、オーケストラ一組またはオペラ団一組に当たる人数しか入学を許可されておらず、入学は極めて難しい。例えば、ヴァイオリニスト、チェリスト各1名が卒業した場合、同人数分の募集しか行われず、世界的コンクールに優賞したからと言っても、入学できるかどうかは分からない。

吉村妃鞠さんは、同大学に弱冠10歳で入学を許された。「早熟の天才」とは、彼女のために造られた言葉であるかのようだ。12才の彼女は、大人びて居るが、実は7、8才頃の彼女が一番好きだ。聡明で、きりリとしたところが良かった。大人びたことによって、コアの部分が薄まった感じがどうしてもしてしまう。

ただ、彼女が今世紀最高のヴァイオリニストである、という事実に変りはない。才能に惚れてしまうやろ。