食ったって…」
「何だと!?絶対に許さん!!
教えろ!…どこだ!?
どこにそんなひどい店があるんだ!?」
仕事終わり、俺はすぐさまタクシーを拾い
その店に直行した。
『猫煮込みの店』
なんという事だ!
堂々と看板に掲げていやがる!
ガラガラガラガラ…
俺は力任せに引き戸を開けて店に
乗り込んだ。
「店主だ、店主を出せ!」
「うにゃー♡
いらっしゃいだにゃー。
今日は良いモツが手に入ったんにゃー。」
そっちかーーーーい!!
じゃとりあえずモツ煮ひとつーー!!
まあ、確かに陳建一麻婆豆腐とか
木久蔵ラーメンとかあるけど
猫煮込みは…
♪チリンチリン
「うにゃー、オーダー
モツ煮込み。」
「「ウイ、ムッシュ!」」
「ウイムシュ。」
モツ煮ひとつにシェフ四人
出てきたーーー!!
そんで赤いのカッコつけて
ウイムシュって縮めて言った!!
で、何故かエラはったの
辛そうだーーー!!
何なんだ?何故今更こんな
オワコンを…
「お客さん今度ドラマ決まった
そうだにゃー。」
はうわ!?
料理が出来るまでトークを?
駄目だ!断われねえ。
こんなキラキラした目のネコちゃんの
期待裏切れねえ。
「ええ、月曜9時、久々に
恋愛ものの…」
って、何言ってんだ俺!?
畜生!何だこの店
何だこの店ーー!!