人の人生を左右する家族の介護問題
劇場版ガリレオ「沈黙のパレード」が昨日から公開スタートしました
久々のシリーズに、是非とも映画に行きたいとおもいます。
劇場版ガリレオといえば、私が好きなのは第一作「容疑者Xの献身」
主役の福山雅治さんも素敵ですが、共演の堤真一さんの演技も最高でした
特に、不遇な境遇から、人生に光を見つけて変わっていく堤さんの演技は素晴らしく
ともすれば、暗いだけの役回りにもかかわらず、優しさがにじみ出る
素晴らしい表情としぐさに感動し、ラストシーンで涙したのを思い出します。
少々のネタバレになりますが、この堤さん演じる高校教諭石神は
主人公の福山さん演じる湯川教授をして天才と言わしめるほどの数学者なのに
家族の寝たきり問題(介護問題)から大学院の研究をあきらめて教師の道に進むことになります
では大学の研究と、家族の介護の両立はできなかったのか、高齢者医療に関わる私としては
青年の石神が寝たきりの家族の介護と大学院での研究を両立させることはできなかったのか
非常に残念でなりませんが、実際問題、家族の介護も問題から若者が、
自分自身の夢をあきらめざるを得ないことは結構見受けられます
なぜこのようなことになるのか、それは若い人たちが介護に関して
あまりにも学ぶ機会が少ないからだと私は思います
介護といえばお年寄りに関係する人だけのものととらわれがちですが
病気によって介護状態になった両親や、親族などの介護をするなど
実は、若くして介護をしなくてはならない状況というのは起こり得る問題なのです
日本においては介護保険は非常に充実しているので、
介護サービスを上手に使えば、介護負担を減らすことができますし
必要に応じてショートステイなどを使えば、介護する人のためのリフレッシュの時間
(レスパイトケア)に配慮した介護サービスも選択することができるはずなのです
このように、介護保険を使うすべを知っていれば、助けてもらうことが可能なのも
知らないと、すべて自分たちで介護を担うこととなり、結果的に
自分たちのの望む生活や、進路を断念しなくてはならない状況に陥るのです
私自身は認知症サポーター養成講座という講座を市民だけでなく
小中学生などの学生にも行っている一つの理由はこれで
今は必要なくても、介護保険というものがあることを
キチンと子供のうちから理解し、いざって時に助けてもらうことができることを
伝えていきたいという思いもあるのです。
知らないことがいけないのではなく、学んだり知る機会が無い社会が問題なわけです。
古くは、介護問題は家族で見るのが当然とされていましたが
今はそうではありません、
若い子や子供にも、介護に関する知識、いざって時に助けてもらえることを知ってもらえる環境を
整えること、そして、もしそのように介護に従事する若い人や子供がいるのなら
優しく手を差し伸べて上げれる社会が実現できるように
していきたいと、新作映画の上映を通じて感じさせられるのでした。
ちなみに、介護問題全般の最初の窓口は、それぞれ皆さんがお住いの地区の
「地域包括支援センター」になります。
このセンターの存在を教えてあげるだけでも、介護が始まる初動が
良い形で始めることができると思います。
「地域包括支援センター」の名前と存在は是非とも覚えておいてください
いざって時に、役立つと思います。