認知症書籍「ペコロスの母に会いに行く」

ペコロスとは剥げてしまった主人公(原作漫画家)さんの愛称
ケアマネさんの勧めでグループホームに入所したみつえ(母)さんとの交流を描いた作品です

認知症の症状が進むにつれて、思い出と現実の境目がなくなっていくみつえさんと
ペコロスさんとのやり取りが絶妙で、優しいイラストも相まって

ほのぼのとした気持ちになれます



次第に若返っていくみつえさん、時には亡くなったご主人と会えることに
「とおちゃんと会えるのなら、ボケることも悪いことではないかもしれないね」という
みつえさんの発言にはドキッとしました。

自分が認知症であること、お父さんが死んでいることを理解していること
それでもあえることを喜んでいることなどが
マンガを通してほっこりとわかりやすく描かれています。

認知症の進行で、自分自身のいろんな時代に戻り
過去の自分と、現在の自分が交錯する表現は

認知症の方々がどのような時間軸で生きていらっしゃるのかが
非常によくあらわされていますし、

みつえさんの人生を通じて、この年代の皆様の
壮絶な人生を垣間見ることができます。

温かい気持ちになりたいときに
認知症の家族との交流を考えたいときに
ぜひおすすめの一冊です。

映画化もされているので
こちらもオススメ!


タイトル「ペコロスの母に会いに行く」
作者:岡野雄一
出版社:西日本新聞社