参照記事

高校統合で「工業科軽視」する普通科教員に不信感、曖昧な教育方針に潜む危険 進学指導に過度な干渉、生徒の可能性潰す恐れ(by 東洋経済education✕ICT)


リアル「ここまで工業高校の今昔について軽く触れて来ました。学歴の評価は世代ごとに分かれると言うことはおわかりいただけましたか?」


昭和生まれのアラフォーです。当時工業科は普通科に行けないヤンキーの進路イメージが強くて実際成績が平均程度以上の人間の進路選択として工業科はあり得ない、という感じでした。しかも男女比は9対1みたいな。
しかし大人になって思うのは、せいぜい平均程度の学生が平均的な普通科高校や大学に行くなら工業高校、工業大学で専門の知識、技術を身につけた方がよっぽど食うに困らないし実務的な人間になるだろうな、と


今は様変わりして、大人しい子がほとんどの工業高校や商業高校が多くなりました。
でも、団塊の世代までは工業高校とか商業高校は中学校でトップクラスの成績でないと行けませんでした



藤原肇「時代によって学歴の評価も変わるんですね。工業高校って、もう上がり目は無いのでしょうか?」


リアル「いえ、むしろ上がり目になっています。そこでさらに工業高校に迫ってみましょう。今回は、参照記事にある、工業高校と普通高校が合併した場合の事例を。どうぞ」(トウカに記事を渡す)


高垣楓「トウカさんに記事を投下するんですね…


柊トウカ「…フフッ。では行きますね。主人公は工業高校から大学工学部に進学し、主に専門科目である工業科の教員を24年間勤めてきたそうです

 

イオリス「ヤンキー座りが上手そうな先生だな」

 

純希「ヤンキー座り?♪う◯こ座りのこと?♪」


皐月優(2012)「止めて下さい!」

 

伊集院レイ(2002)「…本当に下品だね。気分が悪いよ」


イオリス「ヤンキー座りは重要なんですよ」

【健康】ヤンキー座りできない人、急増中…腰痛、むくみ、血行不良…足首が硬いと起きる見過ごせない不調とは(by 痛いニュース)


リアル「では、話を進めましょう。主人公の工業高校の先生は順調にキャリアを積んできましたが、そこに当時勤務していた工業高校が普通高校と併合します。そこで問題が起こります。何だと思いますか、東方先生?」


東方ユウキ「そうですね、工業科と普通科の方針が上手くいかずにギクシャクしてきたのでは無いかと思います。私はあいにく工業科がどう言うことをしているのかなんてわかりませんので…」


リアル「そうなんですよ。…そもそも、今回は普通高校しか知らない人々の集まりですから…。藤原(肇)さんも普通高校ですしね」

肇「そうですね、私はアイドルと兼業で陶芸の専門学校に通っています」

※このブログでは藤原肇は既に普通科の高校を卒業しています

小泉花陽「ご多忙なんですね。本当に尊敬いたします」


肇「いえ、そんなに大したことはありません」


リアル「普通高校と工業高校などの専門高校には学習内容が大きく違うのですよ。普通高校は大学入試を想定し、5教科を多く学びます。一方、専門高校は普通高校と違って普通科目は少なく、専門分野に特化した科目を多く履修し、専門性を磨いていきます」


優(2012)「それなら、普通科の先生方と工業科の先生方が十分にお互いに理解して連携していかないといけませんね」


リアル「さすがは皐月さんですね、話が速くて助かります。併合する場合は、教育体制を十分に擦り合せすることが必要でした」


イオリス「ちなみにこの統合した高校では、工業科の生徒でも普通科の授業を受けられるようにしています。進路や希望を考慮して、工業科の専門科目も普通科の科目も選択できるとのこと


リアル「問題点その1は、普通科の教員が進路指導において強い影響力を持っており、工業科の生徒に『進学したいなら普通科の科目を多く取れ』と迫っていたとのこと」


純希「あれ、工業高校だった工業科なら、独自の大学進学用の推薦枠ってあったんじゃないの♪俺の知り合いの何人かもそれで大学進学したらしいよ♪」


リアル「そう、工業科には工業高校時代の名残りで、工業系私立大学を中心に独自の推薦枠があった。この記事では、そのため普通科の科目を受けることに疑問を持つ子もいました」

ユウキ「…これは確かにトラブルの種ですね。そしてさすがに『推薦がほしいなら大学入学共通テストを受けろ』は言い過ぎですよ

※大学入試共通テストは、2019年度まであった大学入試センター試験の後継のテストです

レイ(2002)「自分達のやり方に固執しているね」


リアル「これはその通りです。…ただ、この問題は後にしましょう。今度は、普段の学習に関する問題に入ります」

ユウキ「まずはレポートの問題ですね。これは部活動より優先で無くてはおかしいのに。レポートについては↓の文章を」


工業高校においてレポート提出は締め切り厳守です。われわれ工業科の教員は、生徒に『そもそも期限とは何か』から指導するのです。



花陽「そうですね。私達も定期テストの点数がクリアできないといけないと言われて勉強会までしました」


肇「期限厳守は社会人になっても重要でしょうね」


優(2012)「期限を守ることや上司にキチンと報告することは社会人として欠かせません」


リアル「ところが、統合した高校では工業科の生徒がレポート提出のために部活動を遅刻・欠席すると、顧問の普通科教員が工業科学科長の元に来て『レポートは家でやらせてくれ』としつこく言ってくるそうです」


トウカ「…それは工業科の教育を根本から否定していますね


イオリス「部活動による内申書の功績作りもあるだろうな


純希「野球部なんか特におかしいよね♪応援を全校生徒に強制参加させたりとか♪」

部活動の強制加入、高校野球の強制応援が続く日本の教育現場…岩手県の中学校は、2020年度で6割の学校が「強制加入」


リアル「うう、岩手県の恥を全国的に晒す記事だ。ここで子供を育てろなんて自信を持って言うなんて無理だよ」

レイ(2002)「さらに、大学進学のための特別な補習授業と工業科の資格試験の時期が重なった時には、進学補講を優先すべき、と強く主張してきたみたいだね


純希「ここまで読むと、普通科側が工業科側を下に見ている感じだね♪」


リアル「そして、こうした状況に耐えられず、今回の記事の主人公である工業高校出身の工業科の先生は退職することになりました。↓のセリフを残して」


「私が持っているのは、高等学校教諭一種免許(工業)だ。工業科が普通科に吸収されるのなら、もはや自分がいる意味を見いだせない」


肇「どうしてこうなっちゃったんでしょうか?」


優(2012)「校長先生方、リーダーが普通科の人で工業科の教育の本質を理解していなかったみたいですね


ユウキ「それはあると思います。工業科の先生ってごく少数ですから」


イオリス「結局、普通科と専門科のパワーバランス次第だろうな。こんな事例もあるし


工業と統合したら工業のほうが立場が強いはずだ。実質は工業高校だし。私のところは農業高校から総合高校になったが農業の先生の勢力は強い



花陽「…正直言って、今回の記事の工業科の先生って、少し意識が強すぎるように思えますね」


リアル「仰る通りですね。工業高校出身で工業科に誇りを持つのは素晴らしいのですが、普通科を軽視している面が見られます。結論はこれかなと」

どっちもどっちです。普通科だ、専門科だと、お互いの主張を言いあっていたら、一番困るのは生徒です。大切なところを補い合っていけばいいと思う。普通科では、一般教養や大学入試の実力を身につけ、専門科目では技術や資格取得をめざす。それでいいんじゃないですかね。



ユウキ「併合したわけですからね。両方で擦り合わせが必要です」


イオリス「長くなったので次に行きます