リアル「今回は1位候補の最初の人物を取り上げます。まずは、『飛騨からくり屋敷殺人事件』から巽征丸」
三船美優「…この人も気の毒でしたね。参照記事になるほどの人でした」
タカシ「ちなみに3位の北見花江もその記事に出ていますよ」
リアル「そうなんですよ。征丸は岐阜県の貧しい母子家庭に生まれ、その後母親の紫乃が飛騨地方の名家である巽家の女中になります。巽家の当主の妻である綾子はヒステリックな女性で、使用人はみんな大変な思いをしていました。続きを…」(肇に振る)
リアル「ここまでが『飛騨からくり屋敷殺人事件』の最初の状態。征丸が後継者になるとなった頃から脅迫文が届くようになり、金田一が参戦します」
リアル「ここからが真相の本番です。まず、巽征丸は母親の紫乃に殺害されますが、実は征丸は紫乃の子供ではないのです」
リアル「そう、嬰児交換が起きていた…のです…」
タカシ「紫乃は、高校時代に自分を散々イジメてきた同級生の綾子が憎かったんでしょうね。さらに、その綾子は元々裕福な家に生まれた上に名家に嫁いで幸せな状況、紫乃は相手に逃げられて貧困状態」
有香「…それは紫乃としてもたまらかったでしょうね。自分の子供には幸せになってもらいたかった気持ちはわからなくもありません」
リアル「嬰児交換に関しては、気付いていて止めなかった冬木医師にも罪があります。400年も前の巽家への因縁なんかより、紫乃を止めて支えてあげるべきだったのです。さて、征丸の話に戻りましょう」
肇「…本来は征丸が巽家の後継者になるはずだったんですよ。それが、貧困生活を送ることになった上に、紫乃が巽家の後妻になった後は血が繋がっている妹や弟からも嫌われる始末」
文香「…実の父である蔵之介の遺言で、本来なるべき巽家の後継の座につくところで、母親と思っていた紫乃に殺害される…」
ハル「征丸の味方だったのは亡くなった父親だけなんだね、かわいそう…」
タカシ「本当の母親である綾子の罪を一身に背負わされた人生でしたね、征丸」
純希「それにしても巽家の当主って、征丸が実の息子だって気づいていたのかな?♪」
リアル「それについては何とも言えない。当主の蔵之介は顔立ちで征丸が自分の子で、龍之介はそうじゃないと気付いた可能性がある。蔵之介は飾ってある銃に鉛の詰め物がしてあることを龍之介には隠すなど、龍之介が死ぬように仕向けていたし」
ハル「あの龍之介の性格なら銃を濫りに使いそうだもんね」
有香「…龍之介を事故死させようとしたのか…。怖いですね」
肇「…後は弟の隼人を跡取りにしたがっていたりもしましたね。それに対して龍之介が毒を盛ったこともありました」
美優「…隼人は毒を飲んだふりしておかしく振る舞うようになったのよね…」
リアル「龍之介の悪行はさておきまして、征丸は良識的な人物で本来は巽家の後継者に一番ふさわしい人物だった。皮肉にも紫乃の教育のおかげはあったかもしれません」
タカシ「父親の蔵之介が良識的な人物だったのかも知れませんね。蔵之介の血を引いて紫乃の教育を受けたのが征丸、共犯の千田猿彦の血を引いて綾子の教育を受けたのが龍之介、みたいに」
リアル「そうだね。征丸についてはここまでにして、次の人物に移るとしましょう」