リアル「皆さん、ここで読書感想文に関する簡単なアンケートです。内容は『読書感想文は苦しんだかどうか』です」

 
アンケート結果
苦しんだ…絢瀬絵里蔵重ミズキ北条加蓮鏡魅羅小泉イオリス純希、リアル
苦しんでない…東方ユウキ柊トウカ一ノ瀬志希タカシ
 
東方ユウキ「苦労された人の方が多いんですね」
 

北条加蓮「…プロデューサーさんも苦労したんだね、意外

 
純希「ダメだよ加蓮ちゃん、小泉プロデューサーに『ダサッ』なんて言っちゃ♪
 
加蓮「言うわけないじゃない、そんなこと。ふざけないでよ
 
イオリス「それにしても苦にしなかった人間が多いな。じゃあ、東方先生にどんな風に書いていたかを教えてもらいましょう
 

タカシ「…国語の先生なら期待できますね

 
リアル「一番印象的だなあと思うものをお願いします」
 
東方ユウキ「…それなら、高校二年生の夏休みに『落窪物語』をテーマにした読書感想文ですかね」
 
柊トウカ「落窪物語?」
 
蔵重ミズキ「…聞いたことないわ…」
 

小泉「高校の古典の教科書に掲載されていますね。古典Bだから高校2年生以降にやります

 

 一ノ瀬志希「やっぱり古文なんだ

 

鏡魅羅「さすがは古文を教える先生ね。高校時代から古文を読むなんて

 
絢瀬絵里「…でも、それって良いんですか?」
 
純希「パチスロの攻略本も認められている学校があるんだからいいでしょ♪
タカシ「…別にそれ、認められているわけじゃないぞ
 
イオリス「絵里の質問に答えるなら、別に読書感想文が古文の題材でも構わないだろうな。小説なら問題はないだろうし。音ノ木坂学院でも読書感想文の本がラノベだった生徒はいる
 
リアル「そもそもお前の中二の夏休みの感想文の本がラノベだったもんな」
 
ミズキ「…それにしても、現代語訳したものが売っているのね…」
 
ユウキ「…いえ、『落窪物語』は原文で読んだんですよ」
 
トウカ「え、古文の文章をそのまま読んでいるのですか?」
 
ユウキ「そうですよ」
 
絵里「ハラショー…」
 
リアル「ちなみに、東方先生は高校二年生の頃から『源氏物語』とかも原文で読むほどです」
※六本木サディスティックナイトSeason1外伝 第8話 「応えられない思い」より
 

加蓮「…ウソ、あんな難しい文章をそのまま⁉

 
ミズキ「…流石は古文の先生になる人ね…」
 
ユウキ「あ、でもたまにわからない単語が出てきて辞書を引くことはありましたよ」
 
魅羅「…(私がやったら辞書を引いてばかりになりそうね)
 
タカシ「…俺には真似できませんね…
 
絵里「何でその話を選んだんですか?」
 
ユウキ「高校時代の担任だった古文の先生から勧められたからです。ちなみに内容は、平安時代のシンデレラと言ったところです」
 
純希「アイドルになる話?『アイドルマスターシンデレラガールズ』♪
 
ユウキ「いえ、アイドルにはなりません。名家に生まれたのに、継母によって落ち窪んだ畳の部屋に住まわされて召使い同様の扱いを受けてきた女性が、最後に素敵な男性と結ばれて幸せになっていくお話です」
 
リアル「本当にシンデレラと似た構図のお話ですね」
 
ユウキ「そうなんです。原文の表現法についての感想も載せて提出しました」

 

小泉「大学のレポートみたいですね

 

イオリス「評価する先生も大変そうだな…

 

ユウキ「先生も苦笑していました。それから、文学部から国語の教員免許を取りに行った方が良いと言われ、そうしました」
 
リアル「教育学部の中学校国語専攻より、文学部の日本文学専攻の方が東方先生向けですね」
 
純希「そろそろ志希さんの話に移りたいな♪あれ…、志希さん?いない…
 
志希「どうしたの?
 
純希「わ、いた

 

リアル「一ノ瀬さんの趣味の一つである失踪ですね」
 
魅羅「…み、未来にはそんな趣味があるのね
 
イオリス「一ノ瀬の変な趣味のせいで、勘違いされちゃうじゃないか。それより、お前はどんな読書感想文を書いていたんだ
 
志希「あー、アタシのヤツね。アタシは選んだ本は周りのみんなと同じ課題図書が多かったよ
 
加蓮「…課題図書って結構難しい本が多くなかった?
 
志希「うん、つまんない本が多かった。だから、本のシーンの中から興味深い自然描写を取り上げて理科的に解説したりとかしていた
 
トウカ「読書感想文で理科の説明をやっちゃったんですか?」
 
志希「うん、紅葉や病気とかのメカニズムを調べながら説明した文章も入れていたよ
 
絵里「一ノ瀬さんが化学のギフテッドだとは聞いていたけど…」
リアル「生物的な現象は化学や物理で説明できますからね。さすがは化学のギフテッド」
 
小泉「その発想力は素晴らしいですね
 
ミズキ「…それ、先生に出して大丈夫だったの?」
 
志希「先生、驚いてたよ
 
魅羅「…(紐緒さんを思い出すわね)
 
トウカ「それ、私もやってみようかな…」
 
ユウキ「それはちょっと…」
 
イオリス「そうだぞ、柊さん。読む側が機嫌を損ねて最低評価にする危険性だってあるんだからな
 
ユウキ「そ、それは教育者としてはいけないことです」

イオリス「だが事実あり得ることだ。こんなのは読書感想文じゃないと評価されてしまう危険性もある
 
ユウキ「生徒の発想を大事にする必要があると思いますよ」

イオリス「ダメなものはダメと教える必要はあるでしょう
 
ユウキ「生徒が考えてきたことを無碍に否定するのは良い指導とは言えません」

絵里「…二人とも、落ち着いてく…え?」

リアル「とりあえず、あの二人は放っておいて次に進みましょう」

トウカ「…い、良いんですか?」
 
リアル「先にやるべきこともありますから」

タカシ「…柊さんのやり方も聞きたいですし
 
トウカ「私の読書感想文のやり方ですね…。わかりました」