結論から言うと、前半部分の感じの悪さと、後半部分のヒロインの影の薄さが印象的な、面白くないドラマでしたね。
 今回取り上げる『とと姉ちゃん』は大橋鎭子さんと言う、『暮らしの手帖』を創刊した人をヒロインのモチーフとした作品だそうです。チーフプロデューサーが落合将、脚本家が西田征史と言う人です。

 「モチーフ(motif)」とは、フランス語で、動機、理由、主題と言う意味があります。
 つまり、大橋鎭子さんを主題としてヒロインを作り上げたと言うことになります。

 でもヒロイン小橋常子を見ると、これが大橋鎭子さんを主題にしたキャラクターには思えませんね。
 最初の週は悪くはないのですが、二週目以降を見ていると、KYぶりが酷い。
 また、金の亡者に見えるようなシーンも多かったりして、「人のために」やると言うセリフに違和感が出てくるくらいです。
 一番ダメなのは、常子が出版社の社長としてどんな仕事をしたのかわからないことでしょうね。
 出版する雑誌の内容については編集長の花山伊佐治(花森安治をモチーフにした人物)が一手にやっておりましたし、何かあった時のトラブル対応も覚束ない状態で、それでいて持ち上げられている人にしか見えませんでした。

 あと、最終回でネタになったのは、昭和63年で常子が68歳の時です。

 状況的には、常子の会社の社員が仕事でミスをし、先方に詫びの電話を入れようとしたところ、常子がそれを制止し、常子が一人で先方に詫びを入れに走っていく訳です。
 68歳にも関わらず、肌もツヤツヤで、さらに公園を猛ダッシュで駆けていく始末。

 これって、視聴者から常子に



と、突っ込ませるためでしょうか?

 そちらはまあいいとして、何か仕事をしたりする際、外部相手なら先に連絡してから向かうのが筋ではないのでしょうか?
 何十年も経営者の地位にいながら、相手先の都合も聞かずに押しかける常識の無さは、とても雑誌の会社を立ち上げて成功した方をモチーフにしたとは思えません。
 モチーフにするならキチンとその人物を魅力的に書くべきです。 
 長くなりましたので、続きます。