登場する人物・団体など名称は全て架空の物です
特定の地名なども一切関係ありません。
第2話 最終回
盆踊りの練習場にアドバイスを頼まれてやって来た
代役の司会進行の女子中学生にプレッシャーを掛けていた
オバサンには交代してもらい私が手本をタダで見せた
上手く出ずにいた女子中学生にはハードルが高かったけど
「同級生同士で楽しくやりなよ、最初から上手く出来る人は居ないよ」
代役の司会進行の女子中学生は少し緊張してたけど笑顔が見えたので
多分今までよりも上手くやってくれると信じた
そこへ盆踊り保存会の人が寄って来て
「なんか懐かしい進行の仕方だったな~」
社長が事情を説明すると保存会の人が皆を集め出した
あの当時の司会進行した中学生が今は社会人とかで
小休憩時間は当時の事で盛り上がっていた
私は代役の司会進行の女子中学生に最終アドバイスを送った
「もしも、本番当日に気になる男子生徒が来てたら
自分のカッコイイ司会進行を見せてやりなよ」
女子中学生は恥ずかしそうに「そんな人は居ません」
頬を少し赤くして同級生の後ろに隠れてしまった
雑談を交えていると本日最後の練習が再開した
私はその場から離れて壁際に移って見守った
最初に見た時より上手く出来るようになったので
自分でもビックリした
自宅に帰ると友達と遊びに出掛けていた
小癪で可愛い妹が帰っていたのでそれとなく雑談すると
次の練習日には自分も連れて行けと言い出した
妹と農業センターの盆踊り練習場に出掛けて
壁際で司会進行役の女子生徒を見守る事にした
やっぱり同級生同士だと笑顔が絶えない様子だ
時々こちらに目線が来るのでイイネのグッドを送った
練習時間が終わると女子中学生が寄って来たため
「見違えるようだよ、全然良いよその調子だよ」と
更に良くなるように持ち上げてやった
そして、妹と自宅に帰ると「お姉ちゃん、詐欺師イケるよ」
私は小癪で可愛い妹に「褒め上手と言って欲しいね~」
そして、地域の2夜限りの盆踊り大会が開催された
会社もお盆休みに入っていたため晩御飯を済ませて
見学に行く事にした
盆踊り会場に到着すると司会進行のアナウンスが
何か変だぞ練習の時と全く違う事に気付いた
私よりもアドリブは少なく足元にも及ばないが
ノリノリな感じだぞ、良い感じだ、その調子だ
2日目は最終日のため更に盛り上げ方に気合が
感じられるアナウンスだ
雨に降られることも無く晴夜にも恵まれて
最後の町内会役員の挨拶からは
「地元○○○中学の女子生徒が素晴らしい司会進行でした」と
労いのお褒めの言葉が出ると会場は拍手喝采で盛り上がった
その言葉を聞いて私はホッとして自宅へ戻って行った
見晴らしの良い場所で小癪で可愛い妹が友達と花火見物をしていた
しかし、何か妹の様子がオカシイぞ変だぞニタニタしてるし
「気になる男子生徒が見に来たんだって?」と言い出した
妹のSNS活用術はスパイアニメに登場して来る諜報員や
何でも屋と言われる工作活動は私にはマネが出来ないほど優秀だぜ
今回の司会進行役の女子生徒の情報集めに地元中学の後輩らに
手を回していたので、気になる男子生徒を盆踊りに連れ出す事も
簡単にやってのけた
そして、盆踊りの最後を飾る打ち上げ花火が綺麗だった
部屋で動画サイトを閲覧していると玄関のチャイムが鳴った
母が私を呼びに来て玄関へ行くと社長と司会進行の女子中学生がいた
「有難うございました、同級生の男子から『良かった』と言われました」
社長は軽く手を上げるだけの挨拶で女子生徒の両親が待っていると
手短な挨拶で帰って行った、部屋に戻ると小癪で可愛い妹が
「お姉ちゃん、これで伝説の盆踊り司会進行がまた語り継がれて行くね」
《私が仕切るから付いて来~い、って感じで元気を出してやるだけ》
終わり
高い所に登りたがり屋の単純な妹