登場する人物・団体など名称は全て架空の物です

特定の地名なども一切関係ありません。

 

やっぱり面白い朋美

 

第28話 創作文「朋美」

 

 朋美が初めてお墓の前で体験した事を母親に報告したため
嬉しくなって朋美の頭を撫でて抱き上げて墓地を後にした。
工場のお盆休み最終日も奥多サーキットへ向かった
駐車場は早めに来たため駐車する事がて来た
ポケバイの準備も終えて管理棟で本日の走行予定時間を告げて
いつもの様にコースインの注意事項を守りつつ走行を開始した
今回も朋美は早く走るポケバイの走行ラインを覚えて同じ様に走行した
次は速い人のコーナーを曲がる姿勢を真似てみたが
リミッターが付いているためそもそもの走行速度が遅く
重心と遠心力が噛み合わずすぐに転倒した
コース係員がポケバイを起こして怪我の程度を尋ねてくれたが
朋美は大丈夫と返事をして再スタートした。

【真似をしてみた】
朋美は元の走り方に戻して走行したがコーナーで速く抜かれるため
自分が遅く回る事がダメなのかと考えてコーナー手前の減速を
少し控え目にして速い人の姿勢を真似してコーナーに突入した
するとコーナーの半分はソコソコで回れたが次のコーナーの
切り返しが出来ていないため大きく膨らんでコースアウトした
転倒は免れたが雑草が多くてなかなか進めないため
コース係員がポケバイを押してくれてコースへ戻れた
こんな事を何度も何度も繰り返していて途中でピットへ戻って来た
父親は今日の走りは調子が悪いのか、それともさっき転倒して
どこか痛めたのかを聞いたが朋美は平気と返事をして
水分補給をして再スタートをした
朋美はコーナーが連続する所でポケバイを止めた
コース係員がどうしたと尋ねた
「速い人の走りを近くで見たいだけ」
コース係員は他のポケバイの走行に支障が無い場所へ
朋美のポケバイを移動させた
数台の速いポケバイのコーナーの切り返しを観察しては
その場で同じ動きを真似てみてまた観察した
そしてコース係員に押して貰ってコースへ戻り走行を再開した
速い人のコーナーの曲がり方を見たまんま真似てやってみた。

ポケバイ走行見学者達
しおんの部屋。

【見つめる監督】
最初の切り返し動作はぎこちなくフラフラしたが
転倒だけは免れて曲がれる様になった
しかし油断をした時はコースアウトしていた
またも桃香レーシングの監督が朋美の走りを見ていた
「やっぱり面白い娘や、自分で考えて走っとるわ
それで良いんやで」と頬が緩んだ。

※ 朋美の走りを見つめる麗華監督
しおんの部屋。
 
                            つづく