空気人形。心のない所有物であるはずの私(ペ・ドゥナ)が、心を持ってしまった。

目覚めた世界で目にするものの全てが初めてで、明るく見えた。

でも、私は誰かの「代用品」という孤独、人とは違うという疎外感。

その気持ちを持っているのは、周りの人も同じだった。

一人暮らしの寂しさを紛らす持ち主の秀雄(横尾創路)。交番に行っては自分が事件の犯人だと訴える女性(富司純子)、過食症でひきこもるOL(星野真理)、公園で独り時間をつぶす老人(高橋昌也)、年齢に引け目を感じながら働くOL(余貴美子)。都会の片隅に息をつまらせそうになりながら暮らす人々。

私が出会ったレンタルビデオ店員の純一(ARATA)も寂しそうな目をしていた。

純一に教えてもらうこと、一つ一つが私の生活を彩っていく。満たされる気持ち。

それでも、夜になれば私は心を持ったまま、息を殺して所有物に戻る。

秀雄の生活の全てであったはずの私が忘れられる日。その時、私を受け入れてくれたのは、私を作った人形師(オダギリ・ジョー)だけだった。

心を持ってそこに見えたものは?


とても切なくて辛い。そんな空気が漂う作品。

ペー・ドゥナちゃんの透明感。ぎこちなくたどたどしい人形の純粋な心。とてもいい。

そして、ARATAさん。最近では「チェイス~国税捜査官」のイメージが強かったのですが、とても雰囲気がある。前髪は下ろしている方が好き。力が抜けているのに惹きつける魅力がある。素敵。

この作品、気持ちが辛くなりそうな時に登場するオダギリ・ジョーがオアシスだった。出演していることを知らずに見ていたので、余計救われた。


刺激的でも過激でもなく、静かにずしっと後に残る感じです。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。


寝る間を惜しんで。。