その島では、昨日まで日常だったもの、身の回りにあったものが、ある日目覚めると消滅してしまう。

島民は自らの手でそれを処分し、次第に記憶から消えていく。

でも、その記憶を失くさない人たちもいる。秘密警察の記憶狩りに怯えながら、それでも静かに日々を過ごす人々。

母を記憶狩りで亡くしたわたし。周りの物が消えることを受け入れるしかなくても、どうしても失いたくないものもある。

島から一つ一つ物が消えていく。どこまでも静かに。最後に何を失うんだろうと、考えずにはいられなくても、その静かさは変わらない。

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