『朝の散歩道』
転がり落ちる
ドングリの実
冬越えのリスの
逞しさと
可愛い仕草を
想像していると
一人だというのに
つい
笑みがこぼれる
道端の
小さなもの達が
やけに
愛おしく思えてきて
ついつい
足を停めて
パシャリパシャリ
過ぎ去るものと
始まりを告げるもの
時の狭間に
一瞬一瞬の
今という
奇跡
新しい命に
道を譲り
散って行く
命にも
一番乗りで
生まれた
一輪の花にも
ハートの
奥にある
痛いほどの
慈しみが
こみ上げてきて
母の愛
感じた
わたしを誘う
白く小さな
妖精たち
今日も
ハッピーな気持ち
ありがとう
重なり合う
枯葉の
サクサクと
心地よい音が
「ありがとう」
そんなふうに
聴こえた