母は、人の美醜にとてもこだわりが強い人で。
テレビを見ては
「この女優さん、ほんと綺麗で見惚れちゃうー」
これはわかる。
モヤモヤするのは、
「◯◯さんのお嬢さんって、ほんとに美人よね!
ね?!そう思わない?!」
と、そのお嬢さんの前でも私に言いまくり、「綺麗についての話」がやたら長い。
モテるでしょーう、とか、ご主人自慢なんじゃない、とか。
確かにお綺麗だけれども。
モテたエピソードを、私が聞き逃した場合は自宅に持ち帰りご丁寧に教えてくれます。
そして極め付けは、
「ね!見てみて!
あの人すっごい綺麗だから!」
と電車や町でもすぐに言う。
思った瞬間に言う。
そしてしつこい。
これが思いのほかダメージで。
前にカウンセラーの方から
「ガツンとくるショックは人間意外と構えるので乗り越えられるけれど、ジャブのようにジワジワくるストレスの方が実はダメージが大きい」
と聞き、まさにこれだったなと。
その時の記事はこちら↓
母のジャブを浴びるそのたびに、
「ごめんね、娘はこんなんで」
と、地にのめりこむほど落ちこみます。
世界一のブサイクだと自分に思いこませていました。
更なるしんどいパンチは、女子バレーボール。
食卓でも選手たちを褒めちぎる。
「寝たきりですみません」が爆発モードの私は、あのキラキラしている集団を見ていられず、
「もう寝る」
と。
母は
「え?なんで?
面白いじゃない、一緒に見ようよ!つまんないわねー」
と、ここも結構しつこい。
当時は「卑屈になる自分」さえも把握できず、ただわけのわからないモヤモヤ。
けれどしつこさにたまらず言ってみました。
「なんか比べられてる気がするから嫌なんだけど」
と思いきって。
「えー?
比べるわけなんかないじゃない!」
アハハと笑い飛ばされ、余計になんだか傷つく。
当時、婚活にも行き詰まっていて、ダイエットだけでは飽き足らず、美容整形に、ものすごく興味が湧き。
お金に余裕さえあれば、即座にやっていた。
それくらい切羽詰まっていました。
母に打ち明けると
「あらー!
お母さんもやりたいぐらいだわ!」
と。
しかたない。悪気は一切ない。
こちらも明らかに説明不足だし、親なんだからおもんばかってほしい、というのも勝手な期待だったなと。
当時の私にとって1番必要だったこと。
「そのままでいいよ」
と自分を許し、認めてあげることだった、
と今ならわかります。
寝たきりの私でも、
母に自慢の娘だと言って欲しかった、本当は。
ええ、そうなんです、難易度高いんです。
母のことが好きで、認めてほしくてたまらなかった。
少なくとも、当時の自分に言いたいのは、
母の気まぐれな言葉で、いちいち自分をグサグサと粉々にすることなんかないんだから、と。
心に鎧を持っていいんだ、と。
人との心の線引き、これが今の大きな課題です。
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