ベンゾジアゼピン離脱専門クリニックで患者を診ていたアシュトン教授(イギリス)のアシュトンマニュアルを学んでいます。
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●作用機序
ベンゾジアゼピン(以下ベンゾ)は、直接的あるいは、間接的に、事実上ほとんど全ての脳機能に影響をもたらす。
全てのベンゾは、内因性の脳内化学物質GABA(γアミノ酪酸)の機能を賦活化させることにより作用する。
内因性とは・・
生体または、細胞の内部で生産されるということ
賦活化(ふかつか)・・
活力を与えること、活性化させること
GABAとは、
脳内神経細胞(ニューロン)間の情報伝達を担う神経伝達物質の1つ。
GABAが伝達する情報とは、抑制作用であり、
接触するニューロンに、発火を抑えるか、止めるように伝える。
脳全体に存在する数百万のニューロンのうち、約40%がGABAに反応するため、
GABAは脳に全般的な鎮静作用をもたらすことになる。
GABAとは、ある意味、生体に元々備わっている天然の睡眠剤、安定剤。
このGABAの自然な作用は、ベンゾにより増強され、ニューロンに付加的な(しばしば過剰な)抑制作用を及ぼすことになる。
GABAは巧妙にできた電子装置によって抑制情報を伝達する。
GABAは、受け取り側ニューロンの外表にあるGABA受容体に結合することにより、
チャンネルを開き、陰性荷電粒子(塩素 Cl´イオン)をニューロン内部に通過させる。
これらの陰イオンがニューロンを過剰に陰性化して、通常興奮をもたらす神経伝達物質に対する感度を低下させる。
ベンゾもまた、事実上GABA受容体に位置するベンゾ特有のベンゾ受容体と反応する。
ベンゾがこの部位に結合することにより、GABA効果の増幅器として作用し、より多くの塩素イオンをニューロン内部に侵入させ、その興奮に対する抵抗性を強める。
ベンゾ受容体には、様々サブタイプがあり、それぞれ少しずつ異なる作用を有する。
あるサブタイプα1は鎮静作用を受け持ち、別のα2は抗不安作用を受け持つ。
また、両者ともα5と同様、抗けいれん作用に関係している。??
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![真顔](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/042.png)
全てのベンゾは、大なり小なり、これら全てのサブタイプと結合し、脳内のGABAの機能を賦活化させる。
ベンゾによってもたらされたGABA抑制機能の賦活化の結果、
ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニン、アセチルコリン、ドーパミンを含む脳内の興奮性神経伝達物質の出力が減少する。
これらの物質は、
正常な注意力、記憶、筋緊張、強調運動、情動反応、内分泌作用、心拍数、血圧のコントロール、その他多くの機能に欠かせないものだが、これら全てがベンゾによって損なわれる可能性がある。
GABAと結合しない他のベンゾ受容体が、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも存在する。
これらもまた、いくつかのベンゾに影響を受ける可能性がある。
このような直接的、間接的作用が、ベンゾ服薬による有害作用に関係している。
アシュトンマニュアルより
む、難しい・・
脳内のGABAという脳内化学物質は、脳全体を鎮静化させる働きをしている。
ベンゾは、GABAの抑制作用を賦活化させる。
その結果、過剰に鎮静化させることになり、ノルアドレナリンやセロトニン等の出力が減り、
正常な注意力や記憶、筋の緊張や強調運動、内分泌作用、心拍数等、体の様々な機能が損なわれる可能性がある。
ベンゾは、脳だけではなく、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも影響を与える可能性がある。
今の離脱症状は、自力で筋弛緩できない状態なんだけど、
これって、本来のGABAの抑制作用では鎮静できなくなっているのか?
GABA自体の働きが悪くなっているの?
きっと、この先で学べるよね。
アシュトンマニュアルでは、勝手にいきなり断薬しないようにと、言ってます。
離脱専門クリニックはおそらくないと思われますが、協力してくれる医師は必要かと思います。
そして、当事者である自分が減薬方法をしっかり勉強して、主体的能動的に動くしかないのが、日本の現状かと思います。
こんな風に、治療してくれる医師だったら、ベンゾ依存なんて作り出されないと思う。
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藤川ドクターのブログ
次回は、ベンゾの有害作用について学びます。
朝、散歩をしていたら、
他方向から来た散歩中の🐕が、
私を見て、固まって座り込んでしまった。
飼い主さんが引っ張っても動かず。
吠えるでもなく、私を見ながら座り込む。
何故?
やっぱり、怖いかしら、私・・?
今日も暑いね。
夕方、プールに歩きにいきます。
フェイスシールド着けて歩くおじさんが出現❗やる~❗
皆さんは、今日、何する?
今日の処方曲