ワカサギの妄想掃き捨て場 -25ページ目

ワカサギの妄想掃き捨て場

ワカサギでござんす。
自己満でございます。

暇な時に書きます。

ペチペチ 

ア「そろそろおきなよー」


俺がキャンプで寝ているとぺちぺちとアルマに額を叩かれて起こされた。


迎えの船がついている。

どうやら練習が終わった後も俺のことは起こさずにいてくれたらしい。

気のきくやつらだ。


ワ「うあーぁ...おはよう皆の衆」


セ「いいから早く乗りなさいよ」


テ「帰るぞー」


ワ「あぁ、分かってる」


俺は寝ボケた目をこすりつつ船に乗り込んだ。


乗りこむと同時にひとつの虫かごがAから差し出される。


A「おら!約束のもんだ!かなりでかいぞ!!」


ワ「お・おぉ...おぉぉぉぉぉぉ!!」


ドスヘラクレスだ。

ごつい!かっけえぇぇぇぇぇぇ!!!!


ワ「かっけぇ!」


A「だよなだよな!!」


F「私もドスヘラクレスはかっこいいとおもうわ」


テ「なになに?ドスヘラクレス?」


ワ「みろよ!ほら!」


テ「ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


眠気が一気に吹き飛んだ。

この世の中も捨てたものじゃない。

たとえ女の子にみぞおちを殴られようが俺はこの世界でたしかに生きてるんだ。


ワ「おいおい!これほんとにもらっちゃっていいのかよ!?」


A「もちろんだぜブラザー!」


ワ「いやっふぅぅぅぅぅぅぅ!!」


セ「こらこら。 そんな希少性の高い虫を渡せるわけないでしょ?」


A「ばれなきゃいいんだって!」


セ「いいの?ばれたら罰当番よ?」


A「...罰当番はヤダ...」


セ「そうよね?それならちゃんと自分で持って帰ろうね?」


A「はい」


ワ「Noooooo!!!」


A「すまん!ワカサギ!罰当番だけは死んでもやりたくないんだ!

あんな地獄!もう二度と味わいたくない!」


ワ「あぁ、俺もいつか自分で捕まえてくることにするよ...」


あぁ、俺のドスヘラクレス...

いいんだ。いいんだよ。

いつか自分であいつよりデカいやつを捕まえるんだ。


セ「ほら、そろそろ着くわよ」


船の上でバカ騒ぎしているうちに学校近くの船着き場まで戻ってきたようだ。


セ「アルマ、ついたわよ。」


ア「んー...いやっ...」


セ「ほら、おきなさいって」


ア「あとちょっとだけ...」


セ「もー、このこは...」


ワ「いいよ。寝かせといてやれって」


セ「え、でも」


ワ「練習がんばって疲れたんだろ。

部屋までは俺が運んでやるからいいよ」


なにかあったときに部屋覚えておけるしな。


下心はない。


もう一度言う。


下心はないのだ


セ「じゃあお願いするわ」


テ「俺は先に部屋に戻ってるぞ。

眠くて仕方ないからさっさと飯食って寝るわ」


ワ「おう」


セ「じゃあ行きましょうか」


ワ「あぁ、...よいしょっ」


防具の重みがあるがわりと小柄なアルマを俗にいうお姫様だっこで抱えるには容易だった。


誤解を生みたくないのでもういちどだけ言いたいと思う。


下心はある。


違う。


ない!


心の中で葛藤しているとなにか運ぶのに支障があると思ったのかセレナがアルマのボウガンを持ってくれた。

特に支障はなかったのだがせっかくなので持ってもらった。


そして、俺たちは眠ったまま起きないアルマを部屋に運ぶため疲れた足を寮へと向かわせた。


アルマの部屋につき、アルマをベッドに寝かせたところでセレナが気づいたように口を開いた。


セ「ねぇ」


ワ「ん?」


セ「このこの晩ご飯どうするの?たしかこれからご飯のはずでしょ?」


忘れていた...

そうだ。晩飯の時間だ...


現実世界でのアルマは食い意地が張っている。

一食でも逃すとすこぶる機嫌を損ねてしまうのだ。

それがこの世界でも同じだと考えると...


とてもめんどくさい。


ワ「あー...こいつ晩飯逃したら機嫌悪くなるだろうな」


セ「えぇ。ものすごくね」


ワ「冷たくてもいいのかな?」


セ「別にいいんじゃないの?」


ワ「そっか、じゃあ食堂からこいつの分持ってきて置いとこうぜ」


セ「でも、起きなかったらいけないから様子を見るため誰かが部屋にいなきゃね」


ワ「そうだな。 でも、まずは俺たちの分食べてこようぜ?」


セ「そうしましょうか」


俺たちは食事を終え事情を説明しアルマの分を部屋に持っていく。


部屋に戻ると食事のにおいでアルマが目を覚ます。


ア「ごはん!」


ワ「おー、おはよう」


セ「食べ物の力は偉大なのね。」


ワ「ほら、食べちゃえよ。食べ終わったら 食堂に返しに行かないといけないんだからな」


ア「うん!」


アルマはものすごい速さで目の前の食事を平らげていく。


ものの数分ですべてを食べ終わり満腹といった表情をした。


食器をセレナが返しに行った後、不思議に思ったのか俺に尋ねてくる。


ア「なんでワカサギがいるの?」


ワ「お前が船で寝たまま起きないから、俺がここまで運んできたんだよ」


ア「変なことしてないよね・・・?」


ワ「するわけねぇだろwww だいたい防具の上からじゃどこも触れるかよww」


ア「あ、そうかw」


セ「それじゃ、私は部屋に戻るわね」


食器を返し終わったセレナが部屋に戻ってきて声をかけてきた。

俺もそろそろ戻らねばなるまい。


ワ「あぁ、おやすみ」


ア「おやすみセレナちゃーん」


セ「うん。おやすみ」


ワ「それじゃ、俺もそろそろ戻るわ

ちゃんと体休めろよ?」


ア「うん。ワカサギもね」


ワ「おう。おやすみ」


ア「おやすみー」



     ―自室―


部屋に戻った俺は荷物をまとめてボックスに放り込む。


そして朝自室を探索しているときに見つけた簡易シャワールームでシャワーを浴び、ベッドに倒れこむ。


一度寝ているとはいえさすがに疲れた。


そういえば、ここにきて1日しかたっていないが

なんだかとても濃厚な1日だったように思える。


明日もまだこの世界にいるのだろうか?


というか、俺は元の世界に戻れるのか?


そんなこと今考えたって仕方がない。

俺は睡魔に逆らおうともせず導かれるままに眠りについた。