鵺にあらず、岸田は軍籍なき軍人内閣 | 労人社のブログ

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戦中日記(続労人社だより)230103号

「鵺にあらず、岸田は軍籍なき軍人内閣」

🌖源頼政が射殺した(鵺)という獣は、頭がさる、胴はたぬき、尾はヘビ、手足がトラの異形の妖怪である。転じて、つかみどころのない、得体の知れない人物を指す。この間の岸田内閣の言動を見て、多くの政治評論家が(鵺的)と表現する。言うこと為すことに脈絡、定見がなく、何がなにやらわからないからだ。

🌗風見鶏と自称?した中曽根は政界遊泳術で他者の声も聞くふりをしたが、首相のイスを護持するためにアメリカちゃんの意だけを容れた。鎧をきた若武者だの、戦後政治の総決算だのと、やたらニホン国家の独立を政治理念として喧伝した。その実、対米従属を通じて自らの利権獲得に徹して数多の疑獄を地獄まで持って行った政治屋であった。言動が一致しないという点では、中曽根こそ鵺的内閣のはしりと言って良い。

🌘聞く耳がご自慢の岸田くん。残念ながら鵺の耳を表現する喩えはいまに伝わらない。聖徳太子のように何人もの人の言葉を同時に聞き分けるはずもなく、赤黄緑の信号よろしく、聞き捨てるべき、無視すべき、赤信号で渡れる瞬間を聞き分ける耳を自慢するだけ。岸田の聞く耳は、そもそも公明党の(小さな声を聞く力」を忖度し、擦り寄っただけで、鵺的人間の言動にいささかの影響も与えることはない。

🌑コペルニクス的転回。岸田内閣はそもそも鵺的政権なんぞではない。軍籍なき軍人たちの政権だ。そもそも、鵺的内閣はセビロの下に鎧を着込んでいる点で共通する。中曽根の鎧は、帝国海軍の軍服だが、アメリカちゃんが怖いから、まだまだ再戦勝利の戦力がないからセビロの下に着込んだだけだ。そう、岸田内閣の立ち位置は軍籍なき軍人たちが、恥ずかしげもなく戦争利権でニホン経済を拡大したいと、(つかみどころのない、得体のない)姿をかなぐり捨てただけ。もちろん、アメリカの許可を得てだが。

🌓1920年、ニホンが世界金融恐慌に先立ち、恐慌に突入したのは日露、第一次大戦で火事場泥棒的に急成長した重化学産業が、軍縮の流れや戦後復興により欧州各国が市場に戻りつつあったことで、過剰在庫、過剰信用でニホン経済が不況に落ち入り、29年大恐慌への道すじを開いたものだ。敗戦後の高度経済成長も朝鮮、ベトナム特需を主食に実現したもので、この国の資本家は戦争を除いては、経済の成長、資本蓄積を為し得たことがない。そうですよね、ミツビシさん!

🌔そんなことはあるまい。ニホンの技術は世界に冠たるものがあったはず。維新後の富国強兵は、蒸気から電気へのエネルギー革命に時期を同じくできた幸運と、富国強兵と文字通り軍需で達成した成長であった。敗戦後の成長も、従属国の悲惨さを沖縄だけに押しつけ、ドイツのような過大な賠償を免れた、米軍の援助があったればこそ。そのかわり、いつまでも属国であれ!の約束の下での成長に過ぎなかった。

🌙面従腹背。吉田から角栄までの自民党は面従腹背を党是としてきた。いや、CIAにより岸らの戦犯どもが巣鴨プリズムから出された逆コースが企てられるまでは経済復興、表向き立憲主義の政治が志向されてきた。岸らが憲法廃棄、再軍備を掲げたのは9条を含む日本憲法が成立していたからだ。面従腹背組が戦費を抑え、労働者をこき使うことでひたすら資本蓄積を進めた一方、逆コース組はセビロの下の鎧をことさらチラつかせることで我慢してきた。

🌛おそらく、ニホンの政治家たちは他者の戦争でも金儲けができることを知ってしまったのだ。戦争放棄も9条が超過利潤をもたらす。しかし、悪いことにアメリカちゃんも他人の戦争の旨味を知ってしまった。ベトナムで敗北し、ドル危機を生じて、覇権が揺らいだ。唯一の覇権力が軍事であり、競争力を持つ商品が兵器だけになれば、トランプもバイデンも苦しかろう。ウクライナでバイデンの戦争を実現させたくらいではかの国は持たない。NATOに加えてニホンにも軍事費を倍増させねば。

🌝あほシンゾウが喜んで、1世代前の兵器を爆買いしたが、鵺に似た?岸田はセビロを脱ぎ捨て鎧姿を見せると約束した。すでに、ニホンの資本蓄積がではなく、世界の経済、資本蓄積が戦争で金儲けするしかなくなった。一連の戦争法で9条が骨抜となった以上、軍籍なき軍人内閣の登場を躊躇する必要などない。

🌚憲法66条の条文では、2総理、国務大臣は文民でなければならない3内閣は行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負う、とある。内閣からは、軍人とカルト宗教は、これを永遠に追放すると定めている。開会した通常国会の馴れ合いはこの国の堕落、腐敗、劣化をそのまま表した。鵺国会だ。戦前、軍部が国会の上に位置した最大の理由は大臣現役制。内閣のほとんどが日本会議、統一教会の信者である現状を思えば、軍大臣現役制が閣議決定されるのもそう遠くなだそうだ。再びの敗戦の日まで、この国は軍人内閣が続いていくことになる。