私が関わった
深刻な多頭飼育崩壊の原因は
単にだらしない性格とかではなく
脳の機能障害
心身の病
認知症などで
自力の解決が困難でした。
それなりに自立しているように見えるので
公的な支援から漏れていますが、
本当は助けが必要な人達です。
そんな人達が
野良猫に餌をやったことで
「餌をやるな。家に入れろ。」と
周囲から責められ
屋内に入れたのが不幸の始まりです。
(結果として責めた側も、劣悪な多頭飼育による
糞尿や悪臭に悩まされることになりました)
屋内に入れると
①それなりに安全で、餌があり、過密なので
子猫がどんどん生まれる。
②近親交配による奇形で
譲渡先を見つけるのが困難
③糞尿の堆積した家は
飼い主の心身を蝕む。
④飼い主に所有権があり
同意を得ないと、手術も保護もできない。
もし、外に置いたままだったら
解決はずっと簡単でした。
外から見えるので
捕獲し、手術や保護ができます。
増えすぎた猫は
外周に散るし、
過酷な外では寿命も短く
子猫の生存率も低い。
なによりも、餌やりする人が
衛生的で人間らしい暮らしができました。
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ケガ・病気の猫に不妊手術するか?(2019/3/1)
のブログで紹介した
片目の茶色猫も、このアパートの出身でした。
「こんなひどい状態の猫を見たことがない。
虐待なのか?」と
通りすがりの人達が心配して
私に相談してきましたが、
見た目は、
劣悪な環境による
先天性の疾患です。
この時点では
「アパートの問題は解決に向かっている」と
書いてますが甘かったです。
私達以外に、この人達の猫問題に
関わる人はいないので、
放っておけば、もっと最悪の状態で
私達に返ってくるかもしれない。
何の義務もないから
関わらなくてもいいのだけど・・・。
さて、どうしましょうね。
【この猫は暖かい屋内の寝床と毎日のごはんを得ることが出来ました。】
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多頭飼育問題は深刻な社会問題であり、
その対策のため
環境省で検討会を行っています。
資料や議事録も見応えあります。↓
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