打って打って打って打ちまくった。
3月30日札幌での開幕戦から猛打で圧倒し続けたライオンズ。
ついに9月30日同じく札幌で辻発彦監督の胴上げを迎えることができた。
「打撃は水物」「いつか打てなくなる」と言われ続けたものの、
5月の一時期を除いて打撃の勢いは全く衰えなかった。
打率.273
出塁率.352
長打率.454
OPS.805
得点792
安打1351
二桁安打74回
もちろんいずれも両リーグ1位。
OPS.805はホークス中村晃(.807)とほぼ同じ。
792得点は1試合平均5.5得点。1950年松竹908得点、2003年ダイエー822得点に続き歴代3位。
いずれも打高のシーズンで、リーグ平均からの傑出度で言えばダントツ。
また1351安打は2008年を抜いて球団記録を更新。1試合平均9.4安打。
単にヒットが出るチームは多くあるが、今年はそれに加えて勝負強かった。
得点圏での成績を見てみると
打率.301
出塁率.400
長打率.512
OPS.912
こちらも全てがダントツの1位。
OPSでいえば2位がスワローズの.805なのでそのすごさが分かるだろう。
個人ベースで言うと中田翔の得点圏OPSが.900。
雑な言い方をすると得点圏で中田が打席に立ち続けるようなものだ。
長いシーズンの中で相手も当然対策を立てて臨んでくる。
いつでも長打が出るわけではない。
その中でも多彩な攻めで打ち続けてきた。
黄金パターンとも言えるのがジワジワと相手投手を追い詰めていく形。
チーム全体でボールゾーンスイング率が25.6%(両リーグ2位)と低く選球眼がいい。
もちろん相手から警戒されていることもあるが、両リーグ2位の566四球をもぎ取った。
出塁すれば両リーグ1位の盗塁数を投手はどうしても意識する。
実際に走ってチャンスを広げることもあるが、
出塁するだけでベース上からプレッシャーを掛け、バッターを有利にさせることも数多くあった。
また今年凄かったのが同じ投手にやられ続けなかったこと。
例えば移籍1年目から天敵となってしまったイーグルス岸孝之。
6/30の初登板から2試合合計14回2失点と封じ込まれたが、
7/21には5HRを浴びせて6回7失点、8/11にも浅村栄斗の3ランで1回3失点と攻略した。
更に今年大きなテーマとなったのが左投手の攻略。
右投手なら則本昂大でも菅野智之でも打てるのに、左投手が打てない!
8月後半からはとにかくよく左投手を当てられた。
その中でも最大の難関だったのがイーグルス塩見貴洋。
7/20までの対戦4試合で29回7失点。右打者もさっぱり当たりが出なかった。
それでも8/10についに6回途中5失点と打ち込み攻略したのはチームの意地を見せてもらった。
また豪快な打撃に隠れて見過ごされがちだが、堅い守備も見逃せない。
失策こそリーグワーストの87を数えたがそれも広い守備範囲があるからこそ。
チーム全体でUZR67.1を計上し、こちらも両リーグ1位。
こちらは何と言っても源田壮亮がショートで30.9をマーク。
それでいて今年もフルイニング出場を果たしたのは驚異と言うほかない。
昨年見られたイージーミスも減り、ゴールデングラブ賞は間違いないだろう。
最後に今年ライオンズの打撃が衰えなかったのはコーチ選手の意識に依るところが大きい。
既に多くの記事が出ているように、橋上秀樹コーチは各選手と綿密な打ち合わせを繰り返した。
そして選手たちは凡退して引き上げていく際にネクストに立ち寄り、
長い時には1分以上も掛けて投手についての情報を共有していた。
ゲームの中でも、シーズンの中でも「同じやられ方をしない」という強い想いを感じることができ
たシーズンだった。