開幕10試合を終えて | nerimamoデータ倉庫

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ライオンズ中心になんでもかんでも

10年ぶりのリーグ優勝へ向け、ライオンズは開幕8連勝など最初の10試合で8勝2敗と上々のスタートを切りました。たった10試合の段階でも1位というのは気分がいいものです。

 

 

過去に8連勝以上した2度(1954年、91年)はいずれもリーグ優勝を達成しているというのも縁起がいいデータです。

直近で開幕からの連勝と言えば2015年の5連勝が思い出されます。

前半戦はいいペースだったものの、夏場のまさかの13連敗を喫して4位に終わったシーズンです。

思い出すだけで目の前が真黄色…いや真っ黒になります。この時の開幕5連勝は当時状態の悪かったバファローズ、イーグルス相手のもので、いい投手を立て続けに攻略した今年とは話が違う…と思いたい。

 

今年攻略した投手と言えば加藤貴之、東浜巨、R.バンデンハーク、西勇輝、山岡泰輔…。

いずれも完璧な立ち上がりで隙がないように感じましたが、浅村栄斗・山川穂高・中村剛也・森友哉・E.メヒアがパワーでプレッシャーを掛け、秋山翔吾・源田壮亮・外崎修汰・金子侑司がスピードで相手投手の神経を擦り減らすことができています。

思えば前回優勝の2008年にもC.ブラゼル・中村剛也・G.G.佐藤らのパワーと、片岡易之らのスピードが組み合わさったことが大きかった。今年の打線の姿はそれと重なるところがあります。またそれと同時に今季から本格稼働したという「IT戦略室」がどう貢献しているのかも気になるところです。

実際には中村・メヒア・金子侑はあまり打てていませんが、中村はやはり相手投手が警戒して四球をゲットすることも多く、メヒアは10・11日の2試合で3安打を放つなど復調傾向、金子侑は俊足を武器に走塁と守備で貢献してくれています。

 

もちろん投手陣の踏ん張りについても語らなければいけません。

菊池雄星以外に絶対的なローテ投手がいない中の開幕でしたが、開幕8連勝は全て先発投手に勝ちが付き、9試合目まで全てQSを達成しました。

一方枚数は揃っていると見られていたリリーフは少々不安な事態に。高橋朋己が開幕2戦目で離脱してセットアッパーが流動的になり、新加入のN.ワグナーはまだまだ安定さを欠いています。

その影響を受け平井克典・野田昇吾がそれぞれ5登板と出番が多くなっています。恐らくブルペンの役割分担も不明確と見られ、昨年であれば登板しなかったような場面でマウンドに上がることも増えています。

朗報としては開幕前後に負傷してしまった大石達也・豊田拓矢がそれぞれ10・11日に二軍で実戦復帰を果たしました。彼らが上がってくればセットアッパー2人の負担も減るはず。早期の昇格を祈っています。

 

チームがノッていけば球場の雰囲気も良くなるもの。本拠地・メットライフドームではランナーが1人出ただけで大騒ぎ。1・2点のビハインドなど物ともしない雰囲気が出来上がっています。

 

といいこともたくさんあるのですが、連勝が止まってから様子がおかしい。

7日の内野フライ落球、8日のバント処理ミス、10日の十亀剣悪送球と守備でのイージーミスを連発してしまっています。去年守備面で大きな改善が見られ、今年も守備範囲の広さ自体は健在なのですが、どうも1つミスがあるとそれが続いてしまう傾向にあるようです。優勝争いをする上でこのようなミスが命取りになることは言うまでもありません。

 

あと気になるのはベテランの起用法について。

辻監督も今年のカギは中村と言っていましたが、ここまで調子が上がらず打率.147。ボールに目が付いていかず、甘い球が来てもミスショットが増えてきています。辻監督がどこまで我慢するか、あるいは調子を上げていけるかが大きなポイントとなります。

また栗山も守備重視の方針からスタメン出場がない状況です。金子侑が不調なだけに、ファンからはスタメン出場が待望されている状況です。何と言っても彼はライオンズファンの精神的支柱。代打出場でも大声援を受けていますが、やはり初回からその姿を見たいものです。

 

また滑り出しは良かったものの、先発ローテがこのまま1年間持つことは有り得ません。ひとまず菊池、十亀、多和田真三郎、F.カスティーヨ、B.ウルフの5人でスタートし、12日にタイガースから移籍してきた榎田大樹が先発しましたが、彼らに次ぐ控えが数少ない状態。この辺りは土肥義弘投手コーチら首脳陣の手腕の見せ所となりそうです。

シーズンは長丁場。気長かつ熱く、冷静に今後も見守っていきます。