三毛猫のほほん日記

三毛猫のほほん日記

20代半ばの元ソープ嬢です
仕事は好きでしたが何度もトラブルを起こしていました

ドキドキ
キラキラ魔法使いドキドキ

喫茶店には



約束時間の30分前に着いた



お店はまだ始まったばかりで



お客さんは私以外



誰も居なかった



そういえば



お姉さんとは



電話でしか



話していない



LINEとかはしていない




ママはLINEが苦手で



嫌いだと言っていたのを



何となく覚えていたから



お姉さんも多分ママと



同年代だから




LINEとかが嫌いかもしれない



そう思ったので



お姉さんに連絡した時も




無理にLINEしましょうとか



私からは言わなかった




ふとスマホの時計を見てみた




約束の時間の5分前になっている




すると



(カランコロン)



ここの喫茶店の扉に付いている



すず?みたいな音が



店内中に鳴り響いた



私は(あっ!)と思い



入り口を見てみた


すると、、、



私はすぐにその人が




お姉さんだということが



わかった



お姉さんもすぐに



私に気がついたみたいで



私の座ってるテーブルまで



来てくれた



「みさきちゃーん」


お姉さんは全くと言っていいほど



変わっていなかった



いや、、


5年前より


もっと綺麗に見えた



お姉さんは言った



「みさきちゃん変わっていないね!」



なんかその言葉が



とても嬉しく感じた



私も


「お姉さんも全然前と一緒です


綺麗です」


緊張していて



それを言うのに


汗をすごくかいてしまった



お姉さんは椅子に座るなり


「たばこ吸っていい?」


「はい!」


そう言うとお姉さんは


鞄からタバコのケースと



ライターを取り出した


「みさきちゃんは?」


「あっ私はやめたので」


お姉さんは言った


「へぇ!やめれたんだ!すごいね!」



「いえ、、」


「いや意思が強いんだよ すごいよ」


お姉さんから褒められて



なんだかとても嬉しくなった



カフェで煙草を吸える店は


最近は少ないのかもしれない



お姉さんはタバコを吸いながら


時折、外を少し寂しげな目で



眺めていた


お姉さんとの時間は



あっという間だった



私は思った



(あぁ、きっとお姉さんは


接客の時もこんな感じなのかな)



ソープでもお客さんが


こんな感じで


お姉さんに魅かれて様子が



なんとなく分かるような



気がした



お姉さんには



私がソープを辞めてからの事



バス会社に入って


教習所に入って



今は教習所も辞めて



何もしていないことも



全部話した



お姉さんは


こんなふうに言ってくれた



「みさきちゃんの人生なんだから


自分が好きなように


やればいいと思うよ


だから今の時間も


とても大切だから


その時間を楽しんでね」


私は言った


「これからどうしようか


まだ考えがまとまらないんです」



すると少し考えた様子で



お姉さんはこう言った



「教習所に3ヶ月お世話になって



資格ももう少しで取れる所までいったのに



辞めちゃうって、、、どうかな」


「はい」


「例えば教習所のお仕事が



本当に自分のやりたい仕事だったとか


それって



やってみないとわからないよね?



やりたいと思ってやってみたら


実はそうでもなかった


なんて事はあるし



逆にやりたいと思ってなかったのに


やってみたらすごく楽しかった



なんて事もよくある事だよね」



「はい」



「教習所の人たちも3ヶ月間



資格を取らせる為に



働いていないみさきちゃんの面倒を



見てくれたんでしょ?」




「はい」



「それで一度受けて落ちたからって



簡単に辞めちゃうって、、



私はどうかなって思うなぁ」



「はい」



私はお姉さんに聞いてみた




「もしもお姉さんが私の立場だったら


どうしますか?



お姉さんだったらでいいので



聞かせて欲しいです」



するとお姉さんは


吸いかけの煙草を一度消して



また新しい煙草に火を点けてから


こう言った



「私だったら


もう一度受けさせてもらって


資格を取ってから


仕事をやってみて


それからやるか


やらないか決めると思う」



私はお姉さんの目を見た



(お姉さんだったらそうするだろうな)



そう思った



お姉さんからは



「また会おうね」



そう言ってもらえた




夜10時過ぎに家に帰って来た



なんだかとても疲れた



お姉さんと再び会えた感動もあったけど



やたら疲れたというのが



本音だった



私は今後どうしようか




お姉さんの言う通りだという


気がしていた



(お姉さんだったらもう一度会社にお願いして



指導員資格を取得するまで



諦めないで頑張るのだろう)




はぁ、、、




その為には



また再び勉強しなくてはならない




私にとっては



それがいいのかは分からないけど




(お姉さんだったらこうする)



という答えを



お姉さんから聞いてしまった以上




私もその事を考えていきたいと



今は思っている