いつの間にか
元々居たメンバーで出勤している子が
そらさん さくらさん あいさん
そして私の4人だけになっていた
私はそらさんに言った
「最近来ない人たちは
みんな辞めちゃうんですかね?」
するとそらさんは言った
「敢えて言わなかったけど
店長から電話来たんだってよ」
「えっ?どんな?」
さくらさんが言った
そらさんは
「解雇勧告が来たそうだよ」
そう言うと
そらさんは普通に漫画を読み出した
結構あっけらかんとしていたのが
印象的だった
私は過去に一度
歌舞伎町のソープを
クビになったことがあった
でもその時は私が100%悪かったので
納得ができた
でも今回のこの件は違う
私は言った
「労基に訴えちゃいましょうか?」
するとそらさんは言った
「ソープは無理でしょ」
さらに言った
「辞めた皆んな
これで良かったと言ってたよ
スッキリしたと言ってた
私も次考えようかな」
(トゥルルル)
そらさんが話してる途中で
コールが鳴った
私が出た
「フロントです
そちらに誰が居ますか?」
私は答えた
「そらさんと さくらさんと あいさん
私です」
するとフロントの人は言った
「ですよね
これから連れのお客様が
2人来店されます
お任せ(フリー)で
60分コースにしたいと仰っています
そちらに居る4人のうちのお2人
60分コースできる方にお願いしたいです
部屋は2番と9番を使ってください
準備できたらお部屋からコールしてください」
そう言ってきた
私はすかさず聞き返した
「フリー60分ですか?
それは分かりました
けど誰につけるのか
そちらで決めてくれないんですか?」
するとフロントの人は言った
「お任せしますのでお願いします」
そしてコールを切られた
私は思った
今まで何店か店を転々としたけれど
フリーが入って
誰にふるかをフロントが決めないで
私たちで決めてくれって
そんな事言われた事は
未だかつて一度もなかった
私はその異常さが信じられず
もう一度コールした
「あの、、、ほんとに私たちで
仕事できる人を決めて良いんですか?」
すると
「はい すみませんがお願いします」
フロントの人はそう言った
そしてコールを切った
私はみんなに言った
「この後フリーのお客さんが2人
来店するらしいです
その仕事を私たち4人の中から
誰にするか
私達で決めていいそうです
ちなみに60分コースだろうって言ってます」
「はぁ?」
それを聞いたそらさんは言った
「なんじゃそれ???
未だかつて聞いた事ないわ!
フリーを誰に割り振るかを考えるのが
フロントの仕事だろっつーの!!」
私もそう思った
それを聞いていたあいさんが言った
「もしかしてフロントの人が私達の誰に
つけていいかわからないんじゃないかな
店長がもうフロントには
全く関与していないって事かもしれないね」
(トゥルルル)
またコールが鳴った
私がまた出た
するとさっきのフロントの人だった
「あいさんに本指120分入りました
ですので残りの3人の中から
お2人は60分でお願いします」
それを聞いて
(何だかもう嫌だ)
わたしはもうどうでも良くなってきた
わたしはみんなに嘘を言った
「朝から体調が良くないんです
休んでいてもいいですか?」
そう嘘を言って
そらさんと さくらさんに
フリーの60分をやってもらう事にした
そして私以外の3人が仕事に出て行った
私は初めて今まで慣れ親しんだ
待機部屋の中で
1人きりになった
(もうこの店も辞めよう)
そう思っていた
しばらくすると
(コンコン)
突然ノックが鳴った
今日も読んでくれてありがとうございます
ではまたね
にゃんにゃ