亀山八幡宮境内にある、お亀明神社です。
奥にあるイチョウの木は、「お亀イチョウ」と呼ばれています。
お亀イチョウの由来が記された碑です。
明治40年(1907年)に建てられました。
亀山八幡宮は元々島でしたが、
江戸時代に開発のため、
本土と島を結ぶ埋立工事が行われることになりました。
しかし、関門海峡の急流により、工事がなかなか進みません。
そこで、人柱を立てることになり、
それに応募したのが、当時亀山八幡宮の近くにあった
全国的に有名な遊郭・稲荷町の遊女・お亀でした。
お亀が海峡に沈んだ後は、工事が順調に進んだそうで、
人々は、お亀の徳を称えて、イチョウの木を植えました。
そのイチョウの木は戦災で焼かれ切り倒されましたが、
その後、新芽が成長し、現在に至っています。
お亀は顔にアバタがあったそうですが、
お亀イチョウの木の実にも斑点があり、
「お亀銀杏」と呼ばれています。
明治時代に天然痘が流行した時には、お守りにもなったそうです。
また、毎年ゴールデンウィークに開催される
しものせき海峡まつりでは、
お亀の功績を称えた「八丁浜総踊り」が踊られています。
お亀明神社には池があり、亀がいます。
昔はもっと大きい池があり、鶴もいたそうです。
金子みすゞは、その池を題材に
「噴水の亀」「鶴」という詩を作っています。
碑の場所はこちらです。