2013年9月29日、インテルは格下カリアリに1対1の引き分けに終わった。ロランド、アルバロ・ペレイラ、イシャク・ベルフォディルら今季出場機会の恵まれていなかった選手をスタメンに起用し、終始圧倒とはいかない試合運びであった。しかしエース、ロドリゴ・パラシオ投入後には流れを掴み、長友の活躍もあり先制に成功した。その後同点に追いつかれ、インテルは格下相手に勝ち点を取りこぼすこととなったが、少なからずインテルにも誤算があった。カリアリという“チーム”はインテルに勝っているとは言い難かったが、選手個々を見ればインテルで活躍してもおかしくない選手が存在した。マウリシオ・ビニージャ、ビクトール・イバルボのフィジカル能力は強烈で、ダニエレ・コンティもいい選手ではあったが、最もインパクトのあった選手は、今季インテルへの入団が破綻に終わった選手であった。インテル戦でも得点を決めた選手、それがベルギー代表、ラジャ・ナインゴランだ。
ナインゴランは、今季のインテル加入がしきりに取りざたされた選手だ。勿論真意のほどはインテルとカリアリ間でしか分からないが、中盤にダイナモを求め、テコ入れを施そうと思っていたマッザーリ監督にとって、セリエAでの実績もあるナインゴランはこれ以上ないタレントであった。しかし現実味のあったその移籍話も破綻に終わり、インテルはサフィル・タイデルに狙いを変えた。
彼はベルギーとインドネシアにルーツを持つベルギー代表だ。2004年にビアチェンツァユースに加入をすると、2007年にトップチームに昇格。その後カリアリへと加入した。代表においても各世代別代表に選出され、2009年5月には近年成長著しいA代表の仲間入りを果たした。
インテル戦でも彼はその能力を遺憾無く発揮した。試合中多くの場面に顔を出し、多くボールに絡むダイナモであり、申し分ないフィジカル能力も有する。運動量も多い選手だが、常に考えてプレーすることができる頭のいいプレーヤーでもある。闇雲にボールに絡むのではなく、要所で局面に顔を出すことができる。強烈なミドルシュート力も有しており、インテル戦ではラッキーな得点であったが、ラッキーがなくともミドルラインから蹴り込む得点能力を持っている。大きな欠点がなく、安定して多くの引き出しを引き出すことができる、セリエA屈指のメッザーラだ。
近年大頭するベルギー代表にあり、近年大頭したメッザーラ、ラジャ・ナインゴラン。彼の活躍がカリアリの生命線であり、インテルの大きな誤算であった。ナインゴランという選手がいい選手であるということは知っていたが、インテル相手にここまでのプレーをするとは思わなかった。この試合に関しては、インテルのどの中盤選手よりもインパクトのある活躍を残しただろう。ベルギーのダイナモ、ナインゴラン。来季、早ければ今季冬でのインテル加入を望みたい。