植田正治の写真世界とCORONAと皆既日蝕の回想 | ネパールの手帖

ネパールの手帖

平成22年6月から2年間、ネパールでソーシャルワーカーをしてきました。「ネパール日和」から「東京日和」へ。東京の空の下、ネパールで感じたことを思い出して記していきます。

久しぶりに六本木をウロウロした。

「植田正治の写真世界」

フジフィルムスクエアの小さな展示スペースでやっていた。

鳥取にある植田正治写真美術館にはカメラの構造の部屋に入ることができる。

カメラの中に入った私たちは、シャッターと音と共に、目の前にある大山(だいせん)の景色を身体中で「ドバーーン!!受け止めました!!!」という感じ。

写真を撮るという行為は、こういうことなのかもしれない。

と、あの部屋での感覚を思いだす。

先日、石川直樹氏の写真集「CORONA」を買った。

「向こうから飛んで来る何かをカメラというグローブでキャッチするような」

と、石川氏が表している感覚を写真を見る私も全身で感じた。

皆既日蝕を回想。

total solar eclipse

「eclipse」とはギリシャ語で「力を失う」ことを意味する。

あの時の恐怖心は、力を失いそうな不安からか。

ネパールにおける皆既日蝕は不吉なもので、まさに「力を失う」ことなのかもしれない。