風磨side
仕事終わりにマネージャーから声をかけられ、タブレットを見せられた。
そこには、買い物袋を下げた俺が女の子モードの聡と一緒に写っている写真と記事が。
「明日載る文〇の記事だけど、ごめん…俺の力じゃ止められなかった。発売されてしまうけどこの記事に間違いない?」とマネージャーに聞かれ
俺は"終わった"と思った
「はい。間違いないっす
聡は女で、今俺の子を妊娠してます。隠すのは嫌なので、早急に記者会見の手配お願いします。」
落胆するマネージャーにそれだけ告げて帰宅した。
家に着くと聡がソファでスマホを覗きこみ、固まっていた。
「風磨くん…ごめん。僕、もっと気をつけなきゃならなかったのに…SexyZoneじゃいられなくなっちゃうよ…」
泣きじゃくる聡を優しく抱きしめて
「大丈夫。いつかこんな日が来るってわかってたろ?隠してた俺たちだって共犯者だ。
アイドル辞めたとしても、聡を幸せに出来るよ。」
俺の胸に顔を埋めて泣いていた聡が泣きやみ
「それはダメだよ風磨くん
風磨くんも健人くんもアイドル辞めちゃダメだよ。お仕事にも恵まれて来て、俳優としても頭角あらわしてきたでしょ?
僕が何とかするから」
とりあえずは、明日ということでベッドに入ったが…
朝、起きたら聡の姿がなかった
テーブルの上に
「僕は風磨くんの1番のファンだよ。絶対に守るから」
聡の綺麗な字で書かれたメモが1枚残されていた。