勝利side
ぎゅっと掴んだ手を話すと、聡が手首を痛そうにさすった。
あっ、…ごめん。
聡自身もまさかの俺の告白に、すぐには言葉を返せず俯いたままだったが
ゴクッと喉をならせて
まっすぐに俺の顔を見て
「ありがとう…しょり…僕、僕本当はゲイなの。対男にしか反応出来ないっていうか…風磨先輩が好きで、健人先輩に相談してたのね。同じ部活だから…でも、この間失恋しちゃって…
僕の相談していた本人が、風磨先輩の恋人だったなんて…笑っちゃうでしょ?」
そう言うと、聡が目から大粒の涙を流した
俺は…
「聡…あのさ、俺…分かっていたんだ。
分かっていた…
お前が風磨先輩を好きだってこと。
だって、顔見れば分かるって…
だからさ、俺どうやったらお前が俺を見てくれるかってずっと考えてたんだよ。
そして
テストが返された時、チャンスだと思った
勉強を口実にお前と二人きりになれるって思った」
涙をポロポロ流す聡をぎゅっと抱きしめ
俺は勇気を出す
「聡…俺じゃ…ダメ?
このお前と過ごす2日間で、じっくり考えて答え出してくれればいいから…さ。」
答えは…それからでいいから…
ねぇ、聡
例えFakeな関係でもいいから
今は一緒にいたいんだ
-続く-
※このお話はフィクションです